ゆで卵ケースを付けたようなユニークなデザインのWERRA 3がPENと一緒について来ました。メンテナンスですが、トップカバーに前の所有者(海外)がシューを取り付けたくて、瞬間接着剤で接着された痕がありますね。接着だけなら良かったものを、接着力を強めようと梨地めっきに傷を着けてしまったのです。こんなことしても変わらないよ。外人は何をしでかすか理解に苦しみます。
東ドイツの当時は共産圏の製品だそうですが、その割にはデザインや仕上げが良いですね。やはりドイツ。中華とは違います。しかし、どこのネジもどうしてこんなに硬く締まっているのでしょう。製品に対する認識が違うのでしょうけど、ドイツ人は力持ちが多いのかな? とか思ってしまいます。
シャッターチャージは、基部のダイヤルを回す方式ですが、回転方向の力ですから変換がいらない理に叶った方式ですね。しかし、回転がスムーズではありませんので改善します。フィルムの巻取りが普通と逆なのはご覧の構造からスプロケットを駆動するため。
ファインダーはガッチリとしたダイカストフレームにプリズム多数を使用した高級な作りですね。中級機でこの作りがドイツなんですね。
曇った保護ガラスを清掃して取り付けますが、接着ではなく、バネによってホールドしています。
トップカバーの取り付けは、吊環によります。レンチで締め込んでおきます。
レンズはテッサー50mm f2.8の標準レンズが付いています。しかし、かなり曇りがありますので、分解して清掃しておきます。
裏蓋を外した状態。視度補正付きの接眼レンズですが、トップカバー側の穴のセンターがずれており、それによって抜け止めになっているという単純ですが巧妙な設計ですね。ガタパシャさんに教えて頂きました。
これでメンテナンス終了ですが、古いカメラなのに劣化の少ないカメラですね。シャッターはシンクロコンパー付きです。
同じZeissのIKONTA 524/16のメンテナンスをしておきます。シャッターチャージが時々ミスをするということで、巻き止めのリンケージの作動がスムーズでありません。ファインダーの汚れもありますので、清掃、注油をしておきます。距離計はレンズと連動せず。
レンズはNover 75mm ですが、カビがありますね。清掃をしておきます。
古いスプリングカメラはボタンを押してもカバーが開かず、自動で組み立たないものがありますね。リンケージに注油をしておきます。