ローライ35系はまだ続くのですが、ROBOTⅡがありましたので見ておきます。まずテッサーレンズが曇っていますので清掃をしておきます。
点検すると巻取り側のマガジンの連結用凹爪の片方が折れています。これは修復できません。
スローガバナーが厄介な位置にあります。↑アンクルが見えます。
以前にやりました個体はトップカバーの分離にファインダー切換/レリーズロックボタンを外す必要のない形状でしたが、この個体の場合はボタンがねじ込み式なので緩める必要があります。しかし固着していて緩まない。φ4.5のメガネレンチを製作して取り外しました。ギヤ類の洗浄注油とファインダーの清掃。
90°アングルファインダーへはノブによってミラーの角度を変える構造。ミラーは劣化気味ですが使わないでしょうから・・
シャッターダイヤルの動きが重いので清掃とグリス塗布をしておきます。
問題は巻取り側のマガジンです。折れた部分(凹)を機械加工で製作すれば補修出来ないことも無いと思います。
左側のボタンはレリーズロック、指先の小さなピンを押し込んでフィルムカウンターをフリーにします。
このROBOTⅡはいつ頃の製造なのでしょうね。革ケースの状態から戦後の製造ではないかと思いますが良く分かりません。ROBOTはドイツ空軍に採用されたとのことですが、偵察用であればもっと大判(九九式航空写真機は(70mmX100mm)ですし機体に取付ける写真銃とも違い、操縦席からパイロットが戦果確認用に使ったのかなぁとか思います。航空時計の大型リューズと同じで厚手の手袋をした状態でも巻きやすいゼンマイダイヤルですからね。