昨日は都内の病院に定期健診で行ってました。コロナ期ではあっても、最近は休日でも電車内は混んでいます。クラカメブームの頃は必ず新宿まで座って行けたのに・・
これは+ネジなのでシンガポール製の個体ですが、ファインダー下の地板を留めるネジがネジ〇カ状態でした。+ネジの頃になると電動工具で締めますから、トルクが過大だとダイカスト側のネジ山を壊してしまうのです。この作業者は、そのまま知らないことにして組んだと言うこと。
ローライ35はM1.4ネジが使われているので、ネジ山が弱いですね。M1.7でタップを切って締めておきます。
ローライ35はシューが下面にあるので、レールを変形させている個体が多くあります。これは修正をしておきます。
これはローライ35Sですが、沈胴のスライドが緩い個体のフェルト調整をするのは非常に面倒ですね。まず、シャッターユニットを分離するのが大変。チューブ先端のリングも取り外す必要があります。
これはローライ35。構造の違いがお分かりいただけますでしょうか。
樹脂の巻上げギヤが強度不足で破損する個体がありますが、世の中にはスキルのある方はいらっしゃるもので、真鍮のギヤと樹脂のカムを自作されているようです。上はローライ純正の部品で、下が製作品です。リターンバネの掛かりなどは樹脂製のバネを使用するため、それに合わせたギヤ加工がされています。
加工公差の問題か、この個体の軸にはギヤの内径が小さく挿入はきつく回転抵抗があります。
問題はギヤとカムを連結するキー(溝)の精度か、巻上げギヤの噛み合いが正規の位置でロックが掛からない時があります。噛み合いの調整で使います。ギヤ破損をした個体の修理用として意味のあるスペシャル部品だと思います。
使い込まれた個体ではレンズ内にチリの混入は構造上避けられません。分解清掃をして行きます。
オーハーホールを終えたシャッターユニットをチューブにセットします。