B20ですが、どうも2軸のB型蒸気模型は使い込まれて各部にガタが大きくなるとスムーズに動かないようです。このモデルもボールドウィンと同様な回転の引っ掛かりが起きます。で、点検して行くと車軸の中央に嵌っているウォームホイール(歯車)が正確にセンターに無い。それと画像のウォームギヤのモーター軸が飛び出しているなどが気になります。
このモデルの正常なギヤ位置は知りませんが、途中でギヤの位置がいじられているようなのでギヤプーラーを使用してウォームギヤ位置を軸先端まで動かします。
微妙な調整と車軸やロットの潤滑で何とか動くようになりました。現代はNゲージが主流ですので、若い世代の方は、このモデルのような前時代的な縦型モーター+ウォーム駆動などは直せないのかもしれませんね。
それでです。ローライフレックス2.8Cと言うのが来ていました。資料によると昭和27年発売のカメラだそうですから私と同世代でかなりくびれているかな? 巻上げのクランクがダンパーが利かずプラプラするので修理をせよ。とのことでしたのでクランクを分離してみました。ダンパー材の摩耗とバネの劣化があるようですが、それより、このモデルから採用された(と本に書いてある)二重露光装置のリングがクルクル回ってしまう。本来は目盛盤の範囲しか動かないはず。
分解してみると、「ハハァ」リングの位置決めピンが入っていません。構造を熟知していない方が分解すると、気がつかないうちにピンが脱落するのです。
手持ちにも無いのでφ0.8の鋼線から作りました。リングより僅かにピンが低くなる高さを調整してあります。
このカウンターはローライキンなのかな? 全く作動しないので修理をせよ。とのことですので分離して直します。
リングギヤを爪で送る構造なので、グリスが切れるとギヤを送らなくなります。洗浄とグリス塗布で直ります。で、全体のアルミ研磨でピカピカにして赤の●を入れ直しておきます。
ファインダーのミラーは交換されていてきれいでしたので清掃のみとしてあります。
しかし、問題はスクリーンを留める2つのリーフスプリングのうち1本が付いていません。これではスクリーンが斜めに付いてピント位置が狂ってしまいます。このリーフスプリングは錆があると分解時に折れてしまうことがあります。
重い二眼レフに有りがちなのが底部の4脚のガタ。前の右側が僅かにへこんでいるようでギッタンバッコンになります。これは商品としては厳禁(ショーケース内でガタつく)ですので修正をしておきました。
シンクロ接点の抜け止めバネは嵌めにくいのですが、このタイプは組み易いです。
トミーのリペイント (tomys800.sakura.ne.jp)