2つ目はオメガ・ジュネーブですが、お世辞にも状態は良いとは言えませんね。振ると短時間は秒針が進みますので、致命的な状態ではないのかとも思いますが、金メッキのケースは消耗の果ての状態で、社外のベルトを無理に取り付けてあります。文字盤は奇跡的?に汚れは少ないですが、針は曲がっています。何度も分解をされたのでしょう。
ちょっとUPが長くなりそうな予感がします。裏蓋を開けて見ると、裏蓋のパッキンは殆ど用をなしていません。ケースのネジ部が欠損していますので、内部の機械は汚れ放題です。機械はオメガ製のCal,1481 で、1970年代のモデルのようです。自動巻きのローターは固着していて回転しません。
回転錘(ローター)はベアリングなし。だいぶガタが出ています。汚れ放題ですね。
日ノ浦側。こちらも汚れがはげしいです。
金メッキは20μのようですが、劣化と剥離がはげしい状態。相当に使い込まれています。風防ガラスはプラ製でこちらも傷だらけ。本来はケースから分離して洗浄研磨をしたいところですが、ジュネーブはベゼルが無く、風防が圧入されているだけなので分離はしない方が良いです。この状態で研磨をします。
洗浄して組み立てをして行きます。設計はいたってオーソドックスな輪列配置です。輪列、角穴車と受けを取り付けます。
デイトの早送りは竜頭を押し込んで行いますが、一杯に押し込んでも日車の歯車がちょうど塀の上を歩いているようで向こう側に超えられず戻ってしまう状態です。送り機構と日車の歯の摩耗なのかも知れません。調べてみると、このトラブルを抱えている個体は多いようです。
さすが腐っても鯛。(失礼)まったく未調整の状態でこのデータ。オメガ恐るべし・・
自動巻き機構の洗浄前の状態。かなり汚れが積もっています。分解をしてハケで洗います。
自動巻き機構を取り付ける3本のネジの1本は丸穴車を共締めする設計で、ネジの規格が異なります。
きれいになりましたね。最後の回転錘を差し込んで、固定はクリップのみです。
裏蓋と密着するネジ部が欠損しています。一応、パッキンは交換しておきますが、防水性能は全くありません。
ラグ幅が特殊なデザインですので、社外のベルトは着けにくいですね。このベルトはバンビ製のものをコマ繋ぎ部を開いて強引にバネ棒を差し込んでありました。画像の用意した新しいバネ棒は太くて入らず。細いバネ棒を探して取り付けました。
本当は、画像のようなベルトのラグ幅を細く削って付けた方が良いと思いますね。いやはや何とか完成。
いまもあるブランドなので、中古を探しているのですが、後期のコストダウンしたものばかりで、同じモデルは見つかりますません。
1コマ3万円から削り出しで製作する修理業者を見つけたのですが、金メッキはしないらしく、「地道に中古を探す」「とりあえず削り出しで作っていただき、メッキは後で考える」で悩んでいます。
驚いたのが、20年以上は眠っていたのに、電池交換したら何事もなく起動して精度も問題なく、時代的には日本製のムーブメントと思われるので、Maide in Japan恐るべしです。
ベルトの外したコマはどうしても紛失することが多いですね。私も、入手した古いベルトは捨てずに保管をしてあるのですが、ドンピタのベルトは意外に少ないものです。20年前のクォーツでも、特に電池の液漏れがなければ動くと思います。というか、現代のクォーツよりもよっぽど丈夫に作られています。ただし、輪列の油切れにより作動抵抗が大きくなっているはずですから、電池の消耗は速いはずです。クォーツもオーバーホールは必要なのです。現在のクォーツは止まったらユニット交換が原則ですけどね。