北海道のINOBOOさんからスピードタイマーが来ていますが、その前に、ラリー北海道でのハチロクの画像も送って頂きました。ミラーレスでの撮影だそうですが、何を撮ってもお上手ですね。
6139-7060ですが、文字盤はオリジナルではなくて、海外で流通しているアフターパーツです。腕から外すと止まるようになってしまったとのこと。秒針も12時位置に帰零しない ようです。
すべて分解したところ。超音波洗浄をしてから組立をしていきます。
特に摩耗や損傷している部品はないので、さっと組立をしていきます。二番車をセットしてから香箱車を載せます。
作動カムの座が地板に固着して外れませんでした。やっと外して洗浄、グリス塗布で組んでいきます。
クロノグラフ受けをセットします。後は、アンクル、テンプを着ければ動き出すはずです。
テンプを着けて作動を見ると、テンワが上下に歪んでいて、フラフラと回っています。精度に影響がありますので、修正を試みます。
振れは完全に修正出来て、静止しているように見えます。
日の裏側を組み立てて日車、曜車をセットしておきます。
文字盤と針を取り付けます。
問題発生。秒針を帰零させると12時から針がずれてしまう。四番車のカムの調整不良かと確認しても、四番車は正確に復帰している。原因は針の固定が甘くて帰零のショックでずれてしまうものです。普通の機械と違って、秒針軸が丸ではなく、角型として針がずれないようにしてありますが、何度も抜き差しをすると緩くなって固定が甘くなってしまうのです。本来は新品の針と交換なのでしょうけど、すでに部品は無いので、ピンバイスで締めてから取り付けてあります。
このモデルは本来インナーベゼルは回転する仕様ですが、巻芯に付いている駆動用のギヤが摩耗をしているためギヤが噛み合わず回転は出来ません。このギヤは鉄製のため、水の侵入で錆びているものが殆どです。
機械をケースに収めてから自動巻機構を組み立てたところ。回転錘が接触した痕跡がありますね。ベアリングが摩耗をしているためです。
取りあえず組立終了。この後、歩度調整をして完成となります。
http://www6.ocn.ne.jp/~tomys800/