昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

[お取り扱い注意!]  (三十)

2013-08-26 19:41:20 | 時事問題
元旦に、突然届いた荷物。 日が経つにつれ、膨れ上がってきた。 中から出てきた物は……人形だった。 ======== 「山本さん、五番にお入んなさい。」 当初は聞き間違いかと思ったが、何度聞いても、 「お入んなさい」だった。 何とも、暖かさを感じさせる呼びかけで、嬉しさを感じた私だった。 心がある、なぜか直感的に思った。 . . . 本文を読む

[お取り扱い注意!] (二十三)

2013-08-19 20:55:14 | 時事問題
元旦に、突然届いた荷物。 日が経つにつれ、膨れ上がってきた。 中から出てきた物は……人形だった。 ======== いやいや無料でもだめだ。 これ以上会社を休むなんて、できないって。 それこそやっと見つけた就職先だ。 クビになったらどうするの。 おまんまの食い上げになっちまう。 . . . 本文を読む

[お取り扱い注意!] (二十二)

2013-08-18 11:21:31 | 時事問題
元旦に、突然届いた荷物。 日が経つにつれ、膨れ上がってきた。 中から出てきた物は……人形だった。 ======== 口角泡を飛ばすというか、カルテを持つ手が、ブルブルと震えている。 あながち嘘ではないだろう。 けれども、どう考えても納得がいかない。 確かに先ほどまでは、医師の言うとおり辛かった。 多分重傷なのだろう。息も絶え絶えの状態だった。 . . . 本文を読む

[お取り扱い注意!] (二十)

2013-08-16 09:32:42 | 時事問題
元旦に、突然届いた荷物。 日が経つにつれ、膨れ上がってきた。 中から出てきた物は……人形だった。 ======== (二十) また胃カメラかと辟易したが、やむを得ない。 あのゲーゲーという辛い思いを味わうのかと絶望的な気持ちになったが、 この激痛から解放されるのならばと観念した。 しかしその二回の入院時の出費は大きく、預金もほぼ底をついてしまっているのだ。 「だめですよ、帰るなんて。 待っ . . . 本文を読む

[お取り扱い注意!] (十七)

2013-08-13 14:40:14 | 時事問題
元旦に、突然届いた荷物。 日が経つにつれ、膨れ上がってきた。 中から出てきた物は……人形だった。 ======== 「山本さん。目が覚めましたか?  良かった、良かった。 ここがどこか分かります?  どうしてここに居るか、分かります?  宅配便の業者さんがね、救急車の手配をしてくれたんですよ。 荷物の受け取りの時にね、山本さん、倒れたんですよ。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (六十四) 六

2013-08-06 19:21:24 | 時事問題
三部構成の、大長編です。 どうぞ気長に、読んでください。 実はこれ、まだ執筆中なんです。 ----- 「婿さん、あちらではおモテになるでしょうな。」 「どんな具合ですかの?」 「都会の女子らは嫁さんになっても、やっぱりあれですかの?」 「小夜子より別嬪さんは、おらんですかの?」 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (六十四) 五

2013-08-05 19:27:16 | 時事問題
三部構成の、大長編です。 どうぞ気長に、読んでください。 実はこれ、まだ執筆中なんです。 ----- 茂作の了見とは裏腹に、武蔵の評判はすこぶる良い。 それも当たり前のことで、大枚の寄付を村にしている。 しかもこの披露宴には、村民全員が招待されている。 足を運べぬ病人にたいしては、自宅に料理を運ばせた。 子供たちに対しても、チューインガムやらチョコレートやら、ついぞ見たことのない菓子類が配られた。 . . . 本文を読む

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (六十四) 四

2013-08-04 14:34:33 | 時事問題
三部構成の、大長編です。 どうぞ気長に、読んでください。 実はこれ、まだ執筆中なんです。 ----- この言葉は、一同に大きな衝撃を与えた。 軍隊の中において厠番になるということが、どれほどの屈辱感を与えられるか、皆が皆、身に沁みていたからである。 しかし当の武蔵は、しれっとした顔付きで答えた。 . . . 本文を読む

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