昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第二部~ (七十二) 業務命令

2013-11-29 18:42:59 | 小説
(六) 「あたしの前では、ずっとそんな竹田でいなさい。会社で見る、むっつりはだめよ」 「はい。業務命令として、しっかりと承りました」 「よろしい。社長婦人としての、初の業務命令です」 荷物を置いて最敬礼する竹田に対し、小夜子もまた敬礼で返した。 そこに、どっと改札から出てきた人波に飲み込まれた二人。 咄嗟に竹田が、小夜子を抱きかかえてかばった。 「大丈夫ですか? 気が付かずに、申し訳ありませ . . . 本文を読む

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