昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

長編恋愛小説 ~水たまりの中の青空・第一部~(十三) お爺さまの虚言なんだ

2015-05-26 08:46:57 | 小説
「おおっ、初江さん。初江さん、初江さん」 廊下を四つん這いになりながら、茂作が早苗に声をかけてきた。 早苗は茂作の元に駆け寄ると、 「お爺ちゃん。私は、早苗だよ。初江は、お母さんじゃないの」 と、茂作の背中に手をかけた。 「ええっと。そこにお見えになるのは、どなたですかな?  ああ、この方のご主人ですかな?  ご主人、この方に言って聞かせてくださいな。 何度お願いしても、私のお金を返してくださら . . . 本文を読む

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