「だって…」と嘆くほのかを援護してやれないもどかしさに苛立つ次男だった。
心情的には分かるのだ。
祖母を、これから旅立とうとする祖母を汚らしい物として見てしまったほのかの後悔の念は分かる。
実のところ、次男自身も感じたのだ。
アンモニア臭の混じった老人臭が、シゲ子が寝込んだことにより部屋の中に滞留している。
そして何よりシゲ子自身が発しているのだ。
床に伏せっているシゲ子の手を握り返した時、シ . . . 本文を読む
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