辛い毎日だった。
炎天下の下、足を棒にしてスーパー・商店を回った。
一つの契約高が 数万円の仕事を取ることに、何度頭を下げただろうか。
急ぎの納品だと、まだ明けやらぬ早朝にチラシを届けたりもした。
夜になると、疲れ果てて泥のように眠りこけた。
ミドリは、相変わらずやって来た。
しかし、男の帰りが遅いことが多くすれ違いの日々が続いた。
そんなある夜、帰りが午前零時を回ってしまった。
鍵のかかっ . . . 本文を読む
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