断絶感の、想像を絶するぼくへの圧迫は、他人にうったえることのできないものだ。
理解してもらえるはずがない。
「他人の顔」という小説において、
安倍公房氏は実験的に、社会との断絶を余儀なくされた男に、
社会復帰いや人間のつながりを持たせようと、ある方法を考えだした。
顔をやけどによって失った男が、
ふたたび他人の顔をつかって(整形手術)、社会復帰をはかろうとするものだ。
そして、そのもっとも効果のある方法として、夫婦間のあいじょうの再燃をきたいした。
大多数の人間が別人として認識したが、ゆいいつ誤算がしょうじじた。
男女間のあいじょうという、この世で最高の人間のきずなを見わすれていた、ということだ。
[あなたでしょ。はじめから分かってたわ]
そんなことばを、あびせられたのだ。
ゆかい、愉快!
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