俺はなんとかして
ケイケンな気持ちになろうと務めた
シュウキョウという観念の前で
ユルシを請おうとこころみた
轟々とミズの流れおちる滝の下で
修行者のマネゴトごとをしてみた
白いユキの降りつもった山中で
白装束いちまいでダイノジになってみた
そしてそして じりじりとヤケツク砂浜を
素の足でハシリつづけてみた
しかし そのスベテが むだだった
理知的、論理的ニンゲンの俺には
許されるコトのない
許されるハズのない
ことだった
(背景と解説)
なんとも傲慢な若者でした。
いま思うと、ある意味、唾棄すべき人間です。
カタカナにしてしまうことで、己とは無縁な、いえそれらを超越した人間なのだと思い込んでいる――思いこもうとしている、まったく馬鹿な若者でした。
彼女らに、次第に距離を置かれたとしても、自業自得というものでしょう。
形の上では己を責めているようにしても、内面では、相手を責めているのです。
そして最後には、自己擁護のことばを羅列して……
情けないです、みっともないです。
人生も終盤にかかった現在になって、やっと気がつくとは……。
これもまた、終活の一つなのでしょうかねえ。
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