22日(火).昨日に続いてドン・ジョバンニの話題です.石戸谷結子さんの「マエストロに乾杯」を引き続き読んでいます.なにしろ470ページの大書なのでなかなか読み終わりません
バリトンのトマス・アレンとのインタビューで石戸谷さんは「数がどうしても合わないんです 彼がものにした女の数が.レポレロの台詞では,一度は1800人と言っていて,”カタログの歌”では歌に沿って合計すると2065人.どっちが本当でしょう?」と訊ねています.すると,アレンは「たぶん,2000人以上です.2065人? じゃ,そっちが正しい」と答えています
レポレロは「カタログの歌」で「イタリアでは640人,ドイツでは231人,フランスでは100人,トルコでは91人,おまけにスペインでは1003人」と歌っています.合計すると確かに2065人になります 石戸谷さんって暇人28号?
それにしても,なぜ誰が聞いても矛盾していると分かるようなことを歌わせるのでしょうか モーツアルトは台本に曲を付けただけですから,仕掛け人は台本作者ダ・ポンテでしょう
ロレンツォ・ダ・ポンテ(1749年3月10日~1838年8月1日)はイタリアの詩人,台本作家です.彼はモーツアルトの3大オペラの台本を書きました.1786年「フィガロの結婚」(原作はボーマルシェ),1787年「ドン・ジョバンニ」(台本にはカサノヴァも協力),1790年「コジ・ファン・トゥッテ」です.彼はヴェネチア,ウィーン,ロンドン,ニューヨークと渡り歩いて生涯を送ったようです.ヴェネチア時代には放蕩生活を送っていたといいますから,ある意味,ドン・ジョバンニはダ・ポンテその人であったのかも知れません
突然ですが,ここで問題です.3日間だけドン・ジョバンニと結婚していたのは誰でしょうか.次の中から選んでください.モーツアルト・ファンの方には簡単すぎて申し訳ありません
1.ドンナ・アンナ
2.ドンナ・コンナ
3.ドンナ・エルヴィーラ
4.ドン・キホーテ
5.ドン・ガバチョ
6.ドン・ドン・サカバ
空き時間を利用してここでCDコレクションの紹介です
モラルト指揮ウィーン交響楽団 ミトロプーロス指揮ウイーンフィル
ベーム指揮ウィーンフィル クレンペラー指揮ニュー・フィルハーモニア管
ジュリーニ指揮トリノ歌劇場菅 フリッチャイ指揮ベルリン放送管
答えは,言うまでもなく「3.ドンナ・エルヴィーラ」です どうでもいいことですが,「6.ドン・ドン・サカバ」というのは,新築前の飯野ビルの地下にあった飲み屋の愛称で,お客が入ると,入り口にある太鼓を「ドン・ドン」と鳴らしたことから名付けられたものです.漢字で書くと「呑々酒場」か ちなみに,お酒を飲んで早めに酔っ払うことを「呑序盤に」といいます
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