人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ユホ・クオスマネン監督「コンパートメントNo.6」を観る / 「『週3日は外に出て』妻は言った」 ~ 朝日新聞「定年クライシス  居場所はどこに1⃣」を読んで思うこと

2023年05月23日 06時54分08秒 | 日記

23日(火)。21日(日)付の朝日朝刊 リライフ面に「定年クライシス  居場所はどこに1⃣ 『週3日は外に出て』妻は言った」という見出しの記事が載っていました 記事を超略すると次の通りです

「滋賀県に住む70代の男性は、60歳で定年を迎えた後、雇用延長で66歳まで働き、退職してから間もない頃に妻から『昼ご飯、作りたくない。週に3日は外に出てほしい』と言われ、『きつい話だ』と思った しかし、けんかをしても仕方ないので、できるだけ外に出るようにした コンビニで昼食用のおにぎりを2個買い、電車で京都へ。京都御苑や植物園、寺や公園のベンチで昼食をとった そのうち、お金をあまりかけず、外で時間をつぶすことができる方法を見つけた 最寄りのJRの駅から電車に乗り、琵琶湖を1周ぐるりと回って、最寄りの手前の駅で降りる。おにぎりとお茶、小説などを持参し、3時間以上かけて回った 料金は1駅分だけ。『電車はちょうどいい書斎だった』と語る」

この記事を読んで私が真っ先に思ったのは、「作ってくれないなら、自分で作ればいいじゃん この分だといつまで経っても”妻”から自立できないな」ということです

料理を作ったことのない人には「昼ご飯、作りたくない」という気持ちは分からないでしょうね この男性は66歳まで働き、その給料で家族の生活を支えてきたのだから、妻が料理を作るのは”当たり前”だと考え、退職した後も当然そういう生活が続くと考えていたのでしょう しかし、料理をはじめ家事は立派な労働です。でも定年はありません

毎日のように家族の食事を作るのがどんなに大変か・・・作るのはもちろん、メニューを考えるだけでも面倒なのです 私は週5回夕食作りをしていますが、それだけでも苦労しています だから、というわけではありませんが、「妻ばかり頼っていないで、たまには自分で料理を作ったらどうだろう。1人分も2人分も作る手間は同じだから2人分作ってみては」と考えます そうでないと、いつまで経っても妻なしでは何もできないまま 一生を終わるような気がします   最初のうちは土井善晴先生の「一汁一菜」の考え方に基づいて「具だくさん味噌汁」だけでも良いと思います

料理は仕事と同じで「段取り」が大切です それだけに頭を使います 外食より自炊の方が経済的で健康にも良いし、美味く出来れば褒められます 「何を作るか」を決め、新聞や料理本やウェブサイトの料理レシピを見ながら作りますが、必要なのは「食材」と「調理道具」と ちょっとの「やる気」です 料理はたしかに面倒ですが、能動的でクリエイティブな作業。"作る喜び"があります

ということで、わが家に来てから今日で3052日目を迎え、ドイツの警察当局は21日、ベルリンで4月末に開かれたロシア反政権派の会合に出席した亡命ロシア人女性ジャーナリストと活動家の2人に対し、何者かが毒殺を図ろうとした疑いがあるとして捜査を始めたと明らかにした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     反体制派指導者ナワリヌイ氏に対する暗殺未遂事件もあるし プーチンは何でもやる

 

         

 

昨日、夕食に「ナスと鶏肉の炒めもの」「生野菜サラダ」「白舞茸の味噌汁」を作りました 「ナスと~」の材料はナス、オクラ、パプリカ、鶏もも肉、キザミ生姜です。豆板醤が少し入っているのでピリ辛で美味しかったです 白舞茸はいつものようにごま油で炒めてから入れましたが、一味違います

 

     

 

         

 

昨日、早稲田松竹でユホ・クオスマネン監督による2021年製作フィンランド・ロシア・エストニア・ドイツ合作映画「コンパートメントNo.6」(107分)を観ました

1990年代のモスクワ。フィンランドからの留学生ラウラ(セイディ・ハーラ)は恋人と一緒に世界最北端駅ムルマンスクのペトログリフ(岩面彫刻)を見に行く予定だったが、大学教授の恋人イリーナに突然断られ一人で出発することになる 寝台列車の6号客室に乗り合わせたのはロシア人の炭鉱労働者リョーハ(ユーリー・ボリソフ)だが、ラウラは彼の粗野な言動や無礼な態度にうんざりしてしまう しかし、長い旅を続けているうちに、2人は互いの不器用な優しさや魅力に気づき始める

 

     

 

この映画はフィンランドの作家ロサ・リクソムの小説を映画化したものです

この映画でキーを握っているのは炭鉱労働者リョーハです 彼は酒を飲んで酔っ払っている時はラウラにセクハラまがいの言葉をかけたり、しつこく絡んだりして嫌われますが、シラフに戻ると案外親切な若者で、ムルマンスクまでの道路が封鎖されていて車では行けないと分かると、舟乗りと交渉して舟で一緒に目的地まで行ってくれたりします リョーハを演じたユーリー・ボリソフは坊主頭で鋭い眼をしていて不良そのものにしか見えませんが、この映画には「人は見かけによらぬもの」「人は外見だけで判断してはいけない」というメッセージが隠されているように思います

一方、主人公のラウラを演じたセイディ・ハーラは、女優というよりも普通にその辺にいる女性で、なぜ彼女が主役なのかと疑問に思うほど地味です しかし、その自然な演技力にはリアリティがあります

ラウラと恋人イリーナはレズビアンです。列車が途中駅で停車するたびにラウラがイリーナに電話を入れますが、その都度冷たくあしらわれます 2人で行く予定だったムルマンスクへの旅は、結果的にラウラの傷心旅行になってしまったわけですが、この旅を機会に、ラウラは男性への愛が芽生えたのではないかと思われます

2021年の第74回カンヌ国際映画祭のコンペテション部門でグランプリを受賞しました

 

     


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