17日(金)。一昨日の朝日夕刊「マリオン情報欄」の「美博ピックアップ」コーナーに「THE世界一展 極める日本!モノづくり」として日本科学未来館の展示品の一部が紹介されていました そのうちの一つ、山口県下松市にある山下工業所が作っているアルミ製のヴァイオリンが写真入りで紹介されています。同社は、0系から秋田新幹線で使われている新型車両E6系まで、新幹線の”顔”(前面)部分を作っている板金加工会社で、職人がひとつひとつハンマーで金属板をたたいて製作しているといいます そうした「打ち出し板金」の技術を用いて作られたヴァイオリンは、糸巻やテールピースなどの付属品もアルミ合金製だとか 「独特の澄み渡った音色を奏でるという」と書かれていますが、さてどんな音がするのでしょうか アルミと聞くと身近な存在として、つい1円玉を思い浮かべてしまい、リッチな音は出ないのではないか、などと偏見を持ってしまいがちです 4月からの消費税率引き上げに伴って1円玉が再び大活躍すると言われていますが、アルミ製ヴァイオリンの方はどうでしょうか? せめて関東一円に広まるか・・・・・だれか、ストラディバリウス アルミ製ヴァイオリン ヤマハの電子ヴァイオリンによる弾き比べをやってくれないでしょうか 一番熱に強いのはアルミ製ヴァイオリンですが、一番熱中させるのはどのヴァイオリンでしょうか
閑話休題
一方、昨日の朝日朝刊・国際面「特派員メモ」には同紙のハノイ特派員が「アジアつなぐ第9」と題して書いていました。超訳すると
「安倍首相が靖国神社に参拝し、アジアの緊張が高まった12月26日の夜、ベトナムの首都ハノイでは日本、中国、韓国、台湾の歌手やコーラス隊が参加するベートーヴェン『第9』のコンサートが開かれた 日本人の本名徹次さんの指揮のもと、中国人のソリストがバス、台湾人がテノール、韓国人がメゾソプラノ、ベトナム人がソプラノを歌った。日本人市民ら約120人のコーラス隊も加わり、力強いハーモニーとなって会場に響いた ぎくしゃくした政治を尻目に、『私たちはひとつになれる』と市民が底力をみせた 直前に”病気”を理由にキャンセルになったが、北朝鮮の歌手も参加の予定だった」
オーケストラに関する記述がなかったのですが、間違いなくベトナム国立管弦楽団でしょう たしか昨年9月、本名徹次氏の指揮により東京オペラシティコンサートホールでベートーヴェンの「第7番」ほかを演奏したはず。私は他のコンサートの予定が入っていたので聴いていませんが、さぞかしエキサイティングなコンサートだったのではないかと推測します
上記の記事の中で大事なのは、演奏曲目がベートーヴェンの「第9」だったことです 「第9」の自筆譜はベルリン国立図書館に所蔵されていますが、2001年にユネスコの『世界の記憶』(『世界記憶遺産』)リストに登録されているように、全世界の人々の財産なのです
私は「第9」であれば第3楽章が一番好きですが、音楽に思想を採り入れるのであれば第4楽章になるでしょうね
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