
私のオフィス横の庭で遊ぶ学童たち
上の写真は私がいる教会のホールから撮ったものです。写真の左手が教会堂になるのですが、ご覧のように反対側を木立に仕切られ、教会の「庭」的に芝生のスペースがついています。
これが教会の庭なのか市の土地であるのかは調べないと分かりません。アイスランド人は土地に関してはわりとおおらかで、誰が所有者とも知れないオープンスペースはここかしこに点在しています。
芝生の上で遊んでいる子供たちは教会の隣りにある小学校の児童たちなのですが、冬が終わり日が照ると暑くさえ感じるこの時期には毎日のようにここへ遊びに来ます。もちろん先生に引率されてです。
アイスランド人はこれを当たり前と感じているに違いありませんが、私はこれは相当な贅沢だと感じています。
アイスランドに旅行者として二回目に来た1991年の六月、往路の途中でデンマークで一泊したのですが、空港バスでホテルへ向かう時に広ーい芝生のサッカーグラウンドで、一握りの数の子供たちが練習しているのを見て驚きました。何ということだ!贅沢!
私も中学時代はサッカー部。部には入りませんでしたが高校でもサッカー大好きでした。でも芝生のグラウンドなんか使えたことなかった...
そう思い出しながら、記憶はさらに小学校、中学校の校庭へと飛んでいきます。
どちらも高い金網でガードされていて、もちろん足下はむき出しの固ーい地面でした。冬はかちんかちんになって今でも足下にその感触を思い出すことが出来ます。夏はカンカン照りの太陽が反射して天火の上のような空気でしたね。
しかも生徒数が多いので狭い校庭の取り合い。月木がサッカー部、火が陸上部、水金が野球部...とか予定表があったと記憶しています。
今は日本では少子化が進んでいるので学校の統廃合さえしていますね。校庭ももっと自由に使えるようになったのでしょうか?地面が体育館の床のようにラミネートされている校庭もあるとか?
もともと私は東京の出身ですが、現在の実家は札幌に移っています。帰省した際はいつも南区の中学校の前を通ります。ナデシコJapanのあの熊谷紗希さんの母校ですよ。そこでは昔も今も変わらずの放課後校庭での部活の様子。これって何ともいえない風情ですよねエ。
アイスランドでは小中学生のスポーツ活動などは、学校の部活ではなくて地域のスポーツクラブが面倒を見るのが通例です。地域のスポーツクラブは子供から成人までの活動を行っていますし、芝生のグラウンド、体育館、ジムなどを備えているのが普通です。
ですから豆っ子選手たちも定期的にホンマもののサッカーフィールドで練習したり試合をしたりすることができます。そういうのもワタシの目からは羨ましい贅沢に見えてしまいます。
ついでに触れておきますと、スポーツと同様に音楽活動も音楽学校で行われるのが普通です。これは地域毎に、というわけでもないようですが。学校にはもちろん練習をする設備が備わっていますので、例えばトランペットやサクスフォーン、ドラムなどの練習も心置きなくできるようです。
トランペットの練習といえば、日本では夕焼けの川辺でやっているのをよく見かけたような記憶があります。あれもそういう場所でないと練習できなかったのでしょうね...これも今では条件が改善されているのかもしれませんが、そういう環境をくぐり抜けてきた日本のトランぺッターやサックスプレーヤーの皆さんは凄い!と思います。拍手。
応援します、若い力。Meet Iceland