今回はお金の話しの続編です。前々回は紙幣についてだったので、今日はアイスランドのコインについてご紹介します。紙幣にすぐ続いてアップするつもりだったのですが、ヨーコ・オノさんの名誉市民がブレイキング・ニュース的に入ってきましたので、一回飛んでしまいました。
デンマークの属領であったアイスランドは、1918年12月1日にデンマークを宗主国として持ちながらも自治領となりました。それによりそれまでのデニッシュクローナから独立して、1922年にアイスランドのエイリルという通貨が発行されました。1エイリルは1クローナの百分の一です。
その三年後にはアイスランドクローナが発行されました。最初は一クローナ硬貨と二クローナ硬貨だったそうです。
その後第二次大戦末期にアイスランドは完全な独立国となりますし、紙幣も順次発行されていきました。
このアイスランドの通貨体制に大きな転機が訪れたのが1981年で、相当なインフレの進行に対抗するために大幅なデノミが実施されました。それまでの100クローナが新1クローナとされたのです。
そして新1クローナに満たない通貨、例えばそれまでの五十クローナ硬貨や百クローナ紙幣等は通貨流通からはずされていくことになりました。もちろんエイリルもです。
ただこのエイリル、日本の「銭」と同じで、通貨としてはもはや登場はしませんが銀行などでの決済や計算上の単位としてはいまだに存在しています。
さて、現役の硬貨です。五クローナ、十クローナ、五十クローナそして百クローナがあります。五百クローナ硬貨はありません。
余談ですが「クローナ」を「クローネ」と表記しているのを見かけることがあるかもしれません。これはスェーデン、ノルウェー、デンマークではKroneと表記されるからです。英語のCrown(冠)のことなのですが、アイスランド語では単数形が「クローナ」(Krona)、複数形が「クローヌル」(Kronur)となります。
余談の余談ですが、スェーデン、ノルウェー、デンマークともそれぞれの自前のクローネを持っており、統一された通貨ではありません。すごく大雑把にいってしまうと大体それぞれの1クローネが20アイスランドクローナくらいと思ってください。桁がひとつ違います。
現役アイスランドのマリーン硬貨
話しを現役の硬貨にもどしますが、アイスランドの硬貨は図柄が海産物で統一されています。一クローナ硬貨は大西洋タラがあしらわれています。五クローナはイルカ。十クローナは我らが日本人にはお馴染みのシシャモです。さらに五十クローナはカニ、百クローナはランプフィッシュとなります。
最後のランプフィッシュ(Lumpfish)というのはなじみが薄いかもしれません。これは北大西洋ダンゴウウオの一種ということで、体長約60センチになり卵がキャビアの代用品とされるようです。
そこまで聞くとワタシ自身も「あ、あれか!」と合点がきます。こちらのスーパーでは必ず並んでいるキャビアもどきを運んでくれるお魚のことのようです。このキャビアもどきはまずくはありませんが、別においしいとも思わないですね。ああいうものは「キャビア」と信じ込んで食さないといけないんでしょうね。
何度か書きましたがアイスランドはカード社会です。普段キャッシュを使うことはめったにないのですが、それでも紙幣よりは硬貨の方が身近にあります。駐車場のパーキングメーター。これがなければキャッシュとはとんと縁がなくなりそうです。
そういえばこの夏にこちらへ引っ越してきた邦人の奥様が言っていました:「こちらへ来て三ヶ月経って初めてコインを見ました!」それもすごいなあ、と思いましたが...(^-^;
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
デンマークの属領であったアイスランドは、1918年12月1日にデンマークを宗主国として持ちながらも自治領となりました。それによりそれまでのデニッシュクローナから独立して、1922年にアイスランドのエイリルという通貨が発行されました。1エイリルは1クローナの百分の一です。
その三年後にはアイスランドクローナが発行されました。最初は一クローナ硬貨と二クローナ硬貨だったそうです。
その後第二次大戦末期にアイスランドは完全な独立国となりますし、紙幣も順次発行されていきました。
このアイスランドの通貨体制に大きな転機が訪れたのが1981年で、相当なインフレの進行に対抗するために大幅なデノミが実施されました。それまでの100クローナが新1クローナとされたのです。
そして新1クローナに満たない通貨、例えばそれまでの五十クローナ硬貨や百クローナ紙幣等は通貨流通からはずされていくことになりました。もちろんエイリルもです。
ただこのエイリル、日本の「銭」と同じで、通貨としてはもはや登場はしませんが銀行などでの決済や計算上の単位としてはいまだに存在しています。
さて、現役の硬貨です。五クローナ、十クローナ、五十クローナそして百クローナがあります。五百クローナ硬貨はありません。
余談ですが「クローナ」を「クローネ」と表記しているのを見かけることがあるかもしれません。これはスェーデン、ノルウェー、デンマークではKroneと表記されるからです。英語のCrown(冠)のことなのですが、アイスランド語では単数形が「クローナ」(Krona)、複数形が「クローヌル」(Kronur)となります。
余談の余談ですが、スェーデン、ノルウェー、デンマークともそれぞれの自前のクローネを持っており、統一された通貨ではありません。すごく大雑把にいってしまうと大体それぞれの1クローネが20アイスランドクローナくらいと思ってください。桁がひとつ違います。
現役アイスランドのマリーン硬貨
話しを現役の硬貨にもどしますが、アイスランドの硬貨は図柄が海産物で統一されています。一クローナ硬貨は大西洋タラがあしらわれています。五クローナはイルカ。十クローナは我らが日本人にはお馴染みのシシャモです。さらに五十クローナはカニ、百クローナはランプフィッシュとなります。
最後のランプフィッシュ(Lumpfish)というのはなじみが薄いかもしれません。これは北大西洋ダンゴウウオの一種ということで、体長約60センチになり卵がキャビアの代用品とされるようです。
そこまで聞くとワタシ自身も「あ、あれか!」と合点がきます。こちらのスーパーでは必ず並んでいるキャビアもどきを運んでくれるお魚のことのようです。このキャビアもどきはまずくはありませんが、別においしいとも思わないですね。ああいうものは「キャビア」と信じ込んで食さないといけないんでしょうね。
何度か書きましたがアイスランドはカード社会です。普段キャッシュを使うことはめったにないのですが、それでも紙幣よりは硬貨の方が身近にあります。駐車場のパーキングメーター。これがなければキャッシュとはとんと縁がなくなりそうです。
そういえばこの夏にこちらへ引っ越してきた邦人の奥様が言っていました:「こちらへ来て三ヶ月経って初めてコインを見ました!」それもすごいなあ、と思いましたが...(^-^;
応援します、若い力。Meet Iceland
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com