こんにちは/こんばんは。
前回は、社会民主連合のオフィスビル、及び同党に所属するダーグル・レイキャビク市長の自家用車に銃撃の痕が発見されたことをお伝えしました。
そのブログが更新されたのと相前後して、警察は銃撃の容疑者を拘束したそうです。容疑者は六十歳の男性で、なんと元警察官。
十八年前の2003年に、三人の若い女性に対する性的暴行の罪で十八ヶ月の有罪判決を受けて服役。2005年に刑期を終えた後、2010年に公民権の回復を果たしていました。
本文とは無関係 清涼感アップ用
Myndin er eftir Joshua_Earle@Unsplash
「公民権の回復」については以前書いたことがありますので、そちらも合わせて読んでいただけると、こちらの社会の仕組みと、そこに内在する問題に理解を深めていただけるかと思います。
「政権を一夜で崩壊させた『手紙』」
このリンク先のブログ記事を書いた時は「名誉回復」という言葉を使いましたが、考えてみると別に無罪になったわけではないので、「名誉」は回復してないですね。「公民権の回復」の方がふさわしいと思います。
さて、今回の事件の容疑者は二日間の期限で拘束されたのですが、その後延長されています。裁判所が拘置の延長を認めた理由は「この男は社会に対して非常に危険であるとみなされる」から。
ニュース解説によると、普通、拘置の延長が認められるのは「釈放されると、証拠隠滅を試みる可能性が高い」とみなされる場合で、「社会に対して危険性がある」という理由が用いられるのは非常に稀なことなのだそうです。
ついでに、これは追加の情報です。先ほどリンクを貼った記事に関わるのですが、2017年9〜10月頃に性犯罪者の公民権回復に関連して盛んになされた議論には、今回の容疑者の2003年当時の犯罪で被害に遭った女性三人も進み出て自身の体験と意見を述べていたそうです。
今回の銃撃事件に関しては、今の段階(5日の金曜日)では、まだ容疑者であり「本ボシ」であるかどうかはわかっていません。
それでも、そういう「非常に危険な」男が、つい二週間前まで同じ街を勝手に歩き回っていたのか、と考えるとちょっと怖くなります。
まあ、「可能性」だけで次々と 人を拘束するのも怖いですし – 某ロシアとかそういうことをしている国もあるようですが– 真面目に考えると難しいところですね。
清涼感アップ第二弾
Myndin er eftir Agnieska_M@Unsplash
と、ここまで書いてきたところで続報が入りました。この容疑者は釈放される見通しなようです。
実は拘置期限は今日(5日の金曜日)までだったのですが、地方副検察官であるコルブルン・ベネディクトゥスドティールさん(結構なクール美女)の話しでは「『容疑』はあるけど、起訴に足るそれ以上の証拠がありません」とのこと。
オフィスのドアと自家用車に銃弾を撃ち込んだだけの今回の事件。警察は「テロ事件」とはみなさず、普通の暴力事件や脅迫事件のカテゴリーで捜査したそうです。
何が違うのかというと、テロ事件は警察が起訴するのですが一般の暴力事件は美人のコルブルンさんのような(あまりそういうことを書くと「性差別者」とみなされるので、ここまでにしておきます、今回は)検察官が起訴します。と、どうしても法律の定める証拠が十分でないケースは「起訴できず」となるようです。
アメリカのテレビドラマとかでもよくあるパターンですね。
というわけで、「非常に危険」とみなされた人物が明日からまた一般市民の間にいることになります。コワッ!! 皆さん、アイスランドって、決して平和なだけの国ではありませんので、お出かけの際はくれぐれも普通の注意はなされますよう。
地方副検察官のコルブルンさん 形容詞抜き
Myndin er ur Mbl.is/Hanna_Andresdottir
さて、別の話題。
朗報が舞い込んできました。現在のところ、 マックス二十人の集会規制が、来週の月曜日から百五十人にまで緩和されます。
もっともこれは、すべての集会というわけではなく、劇場や映画館、他の文化イベント、そして教会の礼拝/ミサ等についてのみの緩和となります。
同時に、パブやバーも営業を再開できます。スポーツ事務関係では、これまで「ロッカールーム」が使用できなかったのですが、これも使用可になります。フィットネスジムの経営者らは喜んでいるようです。
これらの一連の緩和は、最近の国内感染者の減少を受けてのこととなります。周囲の国々では依然としてコロナとその変異株が猛威を振るっていますので、国境の管理は相変わらずに据え置かれます。私もそれには賛成。
今回の緩和が、私にとって大きな変化をもたらすのは、もちろんこれによって教会が通常の礼拝を再開できることです。
私は怖がりなので、これまで周回を小分けにしして、一回に十人から十五人マックスになるように画策してきました。もともと私の担当するSeekersの集いは百人が集まるほどの規模ではありませんから、それが可能だったのです。
ですが、今回、この百五十人マックスのおかげで、私がいる教会の、通常のアイスランド語の礼拝が再スタートします。これが私には嬉しいのです。
なぜかというと、クローズの期間中、ずっとビデオを作ってネットで流してきたのですが、そのビデオを作るのも、ネットに流すのも私の「追加」の役目。しかも一文の足しにもならない。
これで、ようやくこの「奴隷的強制的使役」から解放されます。バンザイ! ビデオ作りは続けますが、それは自分の集会用のものだけ。それなら楽しみながらこなすことができるのです。
ただ、ちょっと怖いのは、この緩和の後で、例えば「教会でクラスター発生」とかならない保証はないということ。これはもう、規則に従いながら注意深く進む以外にはどうしようもないですね。
二メートルのソーシャルディスタンスと、二メートルが維持できない状況下でのマスク着用義務は変わりません。
夏に屋根の改修を終えながら、出番のなかった教会堂 整頓を始めないと
Myndin er eftir mig
今回の緩和は、一応明日の月曜日から三週間。様子をみて、大丈夫なら延長していく作戦のようです。それにも賛成。
日本でも、最近は感染者数が下降してきたようですね。いつもホランちゃんのNスタと坂上さんのバイキングMoreはフォローするよう努力していますので、大体の様子は承知しています。
ついでに、サンデージャポンとワイドなショーも。
「アイスランドではなぜこんなに早くコロナ丸め込みに成功したのか?」と訝る方もありましょう。私は、これは単純に「小さい国だから」ということに尽きると思います。
八王子市の半分の人口と、一億人の人口を扱うのと、どちらがどれだけ容易いか?を考えたら、答えは一目瞭然。今回はこの「ちいちゃい」ことがプラスに機能してくれているようです。ここまでは。
日本でも早く、事態が沈静化してくれることを願います。なんせ、それまでは日本に帰れないじゃないか! 困るんですよ、帰れないと。日本の皆さん、よろしく頼んますよー!!
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Home Page: www.toma.is
Facebook: Toma Toshiki
前回は、社会民主連合のオフィスビル、及び同党に所属するダーグル・レイキャビク市長の自家用車に銃撃の痕が発見されたことをお伝えしました。
そのブログが更新されたのと相前後して、警察は銃撃の容疑者を拘束したそうです。容疑者は六十歳の男性で、なんと元警察官。
十八年前の2003年に、三人の若い女性に対する性的暴行の罪で十八ヶ月の有罪判決を受けて服役。2005年に刑期を終えた後、2010年に公民権の回復を果たしていました。
本文とは無関係 清涼感アップ用
Myndin er eftir Joshua_Earle@Unsplash
「公民権の回復」については以前書いたことがありますので、そちらも合わせて読んでいただけると、こちらの社会の仕組みと、そこに内在する問題に理解を深めていただけるかと思います。
「政権を一夜で崩壊させた『手紙』」
このリンク先のブログ記事を書いた時は「名誉回復」という言葉を使いましたが、考えてみると別に無罪になったわけではないので、「名誉」は回復してないですね。「公民権の回復」の方がふさわしいと思います。
さて、今回の事件の容疑者は二日間の期限で拘束されたのですが、その後延長されています。裁判所が拘置の延長を認めた理由は「この男は社会に対して非常に危険であるとみなされる」から。
ニュース解説によると、普通、拘置の延長が認められるのは「釈放されると、証拠隠滅を試みる可能性が高い」とみなされる場合で、「社会に対して危険性がある」という理由が用いられるのは非常に稀なことなのだそうです。
ついでに、これは追加の情報です。先ほどリンクを貼った記事に関わるのですが、2017年9〜10月頃に性犯罪者の公民権回復に関連して盛んになされた議論には、今回の容疑者の2003年当時の犯罪で被害に遭った女性三人も進み出て自身の体験と意見を述べていたそうです。
今回の銃撃事件に関しては、今の段階(5日の金曜日)では、まだ容疑者であり「本ボシ」であるかどうかはわかっていません。
それでも、そういう「非常に危険な」男が、つい二週間前まで同じ街を勝手に歩き回っていたのか、と考えるとちょっと怖くなります。
まあ、「可能性」だけで次々と 人を拘束するのも怖いですし – 某ロシアとかそういうことをしている国もあるようですが– 真面目に考えると難しいところですね。
清涼感アップ第二弾
Myndin er eftir Agnieska_M@Unsplash
と、ここまで書いてきたところで続報が入りました。この容疑者は釈放される見通しなようです。
実は拘置期限は今日(5日の金曜日)までだったのですが、地方副検察官であるコルブルン・ベネディクトゥスドティールさん(結構なクール美女)の話しでは「『容疑』はあるけど、起訴に足るそれ以上の証拠がありません」とのこと。
オフィスのドアと自家用車に銃弾を撃ち込んだだけの今回の事件。警察は「テロ事件」とはみなさず、普通の暴力事件や脅迫事件のカテゴリーで捜査したそうです。
何が違うのかというと、テロ事件は警察が起訴するのですが一般の暴力事件は美人のコルブルンさんのような(あまりそういうことを書くと「性差別者」とみなされるので、ここまでにしておきます、今回は)検察官が起訴します。と、どうしても法律の定める証拠が十分でないケースは「起訴できず」となるようです。
アメリカのテレビドラマとかでもよくあるパターンですね。
というわけで、「非常に危険」とみなされた人物が明日からまた一般市民の間にいることになります。コワッ!! 皆さん、アイスランドって、決して平和なだけの国ではありませんので、お出かけの際はくれぐれも普通の注意はなされますよう。
地方副検察官のコルブルンさん 形容詞抜き
Myndin er ur Mbl.is/Hanna_Andresdottir
さて、別の話題。
朗報が舞い込んできました。現在のところ、 マックス二十人の集会規制が、来週の月曜日から百五十人にまで緩和されます。
もっともこれは、すべての集会というわけではなく、劇場や映画館、他の文化イベント、そして教会の礼拝/ミサ等についてのみの緩和となります。
同時に、パブやバーも営業を再開できます。スポーツ事務関係では、これまで「ロッカールーム」が使用できなかったのですが、これも使用可になります。フィットネスジムの経営者らは喜んでいるようです。
これらの一連の緩和は、最近の国内感染者の減少を受けてのこととなります。周囲の国々では依然としてコロナとその変異株が猛威を振るっていますので、国境の管理は相変わらずに据え置かれます。私もそれには賛成。
今回の緩和が、私にとって大きな変化をもたらすのは、もちろんこれによって教会が通常の礼拝を再開できることです。
私は怖がりなので、これまで周回を小分けにしして、一回に十人から十五人マックスになるように画策してきました。もともと私の担当するSeekersの集いは百人が集まるほどの規模ではありませんから、それが可能だったのです。
ですが、今回、この百五十人マックスのおかげで、私がいる教会の、通常のアイスランド語の礼拝が再スタートします。これが私には嬉しいのです。
なぜかというと、クローズの期間中、ずっとビデオを作ってネットで流してきたのですが、そのビデオを作るのも、ネットに流すのも私の「追加」の役目。しかも一文の足しにもならない。
これで、ようやくこの「奴隷的強制的使役」から解放されます。バンザイ! ビデオ作りは続けますが、それは自分の集会用のものだけ。それなら楽しみながらこなすことができるのです。
ただ、ちょっと怖いのは、この緩和の後で、例えば「教会でクラスター発生」とかならない保証はないということ。これはもう、規則に従いながら注意深く進む以外にはどうしようもないですね。
二メートルのソーシャルディスタンスと、二メートルが維持できない状況下でのマスク着用義務は変わりません。
夏に屋根の改修を終えながら、出番のなかった教会堂 整頓を始めないと
Myndin er eftir mig
今回の緩和は、一応明日の月曜日から三週間。様子をみて、大丈夫なら延長していく作戦のようです。それにも賛成。
日本でも、最近は感染者数が下降してきたようですね。いつもホランちゃんのNスタと坂上さんのバイキングMoreはフォローするよう努力していますので、大体の様子は承知しています。
ついでに、サンデージャポンとワイドなショーも。
「アイスランドではなぜこんなに早くコロナ丸め込みに成功したのか?」と訝る方もありましょう。私は、これは単純に「小さい国だから」ということに尽きると思います。
八王子市の半分の人口と、一億人の人口を扱うのと、どちらがどれだけ容易いか?を考えたら、答えは一目瞭然。今回はこの「ちいちゃい」ことがプラスに機能してくれているようです。ここまでは。
日本でも早く、事態が沈静化してくれることを願います。なんせ、それまでは日本に帰れないじゃないか! 困るんですよ、帰れないと。日本の皆さん、よろしく頼んますよー!!
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
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