レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

あなた、Messengerで仕事してますか?

2022-01-23 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。

テクノロジーの発達によって、社会の通信システムが大きく変わってきたことは言うまでもないことですが、今回はそのことに関してのブツブツを少々。

以前から思っていたことなのですが、何というか、去りゆく世代の愚痴にしか聞こえそうもないので、書くのをためらっていました。ですが、逆にそれがご同輩への慰めになるかも?と思い書いてみます。

テクノロジーの発達そのものは避け難いことですし、そのことを良いだの悪いだの論じることに意義があるとは考えません。テクノロジーの発達は私たちの生活に変化をもたらしますし、それによりプラスもマイナスも生じることでしょう。

私がアイスランドへ移ったのは1992年ですが、それから5〜6年のうちにE-メイルが日常的なツールとして浸透してきました。これは当時の私にとっては「ありがたや〜!」でしたね。

というのは、アイスランド語で電話をかける・受けるというのは、大変な心労で、恐怖でさえありました。きちんと聞き取れていないのに会話が終わってしまい、後から「どうしよ〜...」ということも何度もありましたから。

それがE-メイルでは、書いたアイスランド語に自信がない時は英語で注釈を加えることもできるし、受けたメイルは何度でも繰り返し読めますからね。安全このうえなしだったわけです。

これはテック発達による実体験的なプラス。




Icelandic nature! 今回はピックはすべて本文とは無関係です。
Myndin er eftir Thomas_Bennie@Unsplash.com


その後の十年くらいで、今度はインターネットが一般家庭に浸透し始め、携帯も進化しながら普及していくわけです。

それにつれて、Facebookから出てきたMessengerやLineなどが「サブ・E-メイル」的な通信ツールとなってきました。

十年くらい前に、こちらの大学にインターンに来ていた女子二名に教えられてLineを使い始めましたが、これは勝手にコンタクトが増えていく、という不都合な面があったため、短期でapp removeとなりました。

この不都合、現在はどうなのかは存じません。ただ、昨年WhatsApp を試した時には、同じような不都合が生じましたね。WhatsAppもapp removeで終了。

ついでに言っておきますと、私はTwitterは使っていません。時に感情的になる私には、アレはキケン。

さてMessengerですが、ワタシ的にはこれはあくまでFacebookのおまけのように思っていましたので、使うのは「Facebookで繋がっている人たちと簡単なプライベートなやりとりをする用」だけのものでした。

ところが、Messengerが成長してFacebookからのひとり立ちをするようになってくると、Mssengerを以前のE-メイルのように使ってくる人が増え始めたのです。つまり、プライベートでない、仕事上の案件や相談をMessengerで送ってくる人が多くなったのです。

これにはちょっとイライラさせられました。不都合は複数あります。まず第一にサイズが小さいだろ! あれで長文を読むのは、なんというか短く切った麺のラーメンを食べてるみたいな。

次いで、返信するのにも書きにくい。携帯で返信する時なんか、打つのも大変。老眼で手元がよく見えないから、スペルの打ち間違いが後を絶たない。

さらに、E-メイルと違ってフラグとかが立てられないし、G-メイルのように内容別の仕分けもできないので、「後で返事しよう」と思っていてそのまま忘れるケースも多発。




Myndin er eftir Serey_Kim@Unsplash.com


加えて、Facebookフレンドでない人からのものは、「リクエスト」という非常に目立たないボックスに行ってしまうので、メッセージ・リクエストが来ていること自体に気がつかないこともありました。最近、これは多少改善されて、正規のボックスに知らせが来ますよね。

あれはあれで不都合。リクエストの90%は「今晩お暇〜?」や「あたし、セクシーよ」的なジャンクですから。

一度、日本からアイスランドへ旅行を計画していた女性の方から、旅行に関しての質問をこのリクエストでいただいたのですが、それに気がついたのがなんといただいてから半年後。

さすがに申し訳なかったので、お詫びのメッセージを入れようと思ったのですが、その時はすでにブロックされていました。「返事もよこさないで!」とお怒りになったのでしょう。こちらにしてみれば、そんな仕方で連絡する方が思慮に欠けているのでは?と思うのですが。

最後に、これも頻繁に起こる不都合。「Hi」とだけメッセージをよこす人。「チャットしたいのだけど、あんた、そこにいる?」という意味で送ってくるものです。

これはですねえ、友人や知り合いならいいんですよ。ヒマなら返事しますし、忙しかったら「後で」とだけ言えますから。でも、この「Hi」送信をするのは、FBフレンドではあっても見知らぬ人が結構多いのです。

これは、本当に面倒です。要件があるなら「自分はこういう者だが、これこれしかじかの状況にあります。つきましてはご相談したい」と始めから書いて寄越してもらいたいものです。

「Hi」に返信したら、なんでもない、文字通りのチャットでしかなかったことも何度もありました。しかもオフィスタイムに送ってくるし。そこまでヒマではないよ、こちらも。




Myndin er eftir Martin_Brechtl@Unsplash.com


と、いろいろ不都合を並べましたが、プラス面もありますね。実は私自身もMessengerを仕事上で毎日使います。ただし、これは普段から一緒に働いている仲間内でだけです。

Messengerの方が、メイルよりも確実に早く通知できるし、既読を確認できるのは便利な点です。ただ、それには日頃からMessengerにちゃんと反応する人かどうかを知っていないとダメですね。

同僚の牧師さんにMessengerに注意を払わない人がいて、三日たっても気がついていなかったりして。こういう人もいますから、要注意です。メイルの確認は職務上の義務ですが、Messengerはその義務には入っていませんから、読まなくても文句は言えません。

まあ、この点はFacebookやTwitterとかにも繋がってくるのですが、あれは仕事上のものなのか?プライベートなものなのか?グレイエリアですね。

Facebookでも、教会とか政治家の人が作っている「ページ」はパブリックなものでしょうから、そこ宛に入ってくるメッセージはそういうものとして受け止める必要がありますし、実際そのようにしています。

それ以外、SNSの通常の利用は、私はやはりプライベートなものだと考えますねー。だから、Messengerとかでの仕事関係の通信は、身内を除いては遠慮したいところです。

真面目なというか、きちんと対応すべき内容の通信はやはりメイルで送ってもらいたいです。あるいは電話で会話するとか。

まあ、それでも多勢に無勢という感はあります。日本の若者はすでにメイルは使わないとか聞きました。これが変化というものなのでしょう。テック進化のスピードが増している分、変化対応用の時間も短縮されてしまっています。結構大変ですよ、変化に合わせるのも。

こういうのを「高齢者の愚痴」と思っている若い方もいらっしゃいましょう。でも、いずれあなたも同じ穴のムジナとなりますからね。(*^^*) 今の若者は将来の老人です。これはこの世のヒトが背負っている「業」なのでしょう。


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。

藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
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