レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

オミクロンと「地頭」

2022-01-16 00:00:00 | 日記
こんにちは/こんばんは。




清涼感アップ用のピック
Myndin er eftir Michael_Behrens@Unsplash.com


いやいや、コロナ、なかなか収まらないですね。アイスランドでは、毎日千人前後が新規感染者となっています。直近二週間での、人口十万人当たりの感染指数は3926となっており、これを東京都の人口で換算すると54964人、日本全国の人口でだと55万人強となります。

ただ、今主流のオミクロンは重篤化の割合が少ないので、かかっても「全然フツー」という人の方が多く、アイスランドではそういう人たちは隔離用のホテルや、自宅待機となりますが、病院に入院はしません。

私の息子も感染しましたが、ごく軽微な症状だったため、市内の(立派な)ホテルで一週間の静養をして帰ってきたことは、前回書きました通りです。ちなみに、静養、というか隔離中に直接の診察とかはなかったとのこと。

重篤化が少ないということは「ひどくならない」ということではありませんので、一定の割合で入院が必要な人もでてきます。実際、こちらではまだデルタ株に感染する人もあるらしく、病院はすでに手一杯になっているのです。

そのため、軽微な症状の人たちにまでケアが回らなくなっているのが実情です。無症状や軽微な症状の人たちは、七日間の隔離生活が終わると、別になんの検査もなく帰宅が許されます。

「(無症状者の人については)七日後にはウイルスは無力化している」とのデータと、「PCRテストをするとそれでも陽性反応が出る」というこが、裏付けとのことですが「人手をセーブする」ということも理由にあるようです。

加えて、隔離が必要なのは陽性判定者だけではなく、家族など濃厚接触者の人たちも一定期間の「保護観察」が必要になり、通常の生活はできなくなります。まあ、私のように「通常」の生活が孤独な「仙人」のようなヒトは、隔離中も普段と同じようなものです。




小国アイスランドでのコロナ感染者は一日千人前後
Myndin er ur Covid.is


これまで、アイスランドでは濃厚接触者の人は、まる五日間の隔離が必要で、最終日にPCRテストを受け、結果が陰性なら「釈放」という規則でした。

ところが感染が拡大する中で、医療関係者が濃厚接触者として隔離入りするケースが増加しました。ということは少なくとも五日間は医療現場へ出向くことができなくなるわけです。

それにより、ただ患者が増えているだけではなく、治療する側の数が減少してしまったわけです。これは、病院にしてみると相当しんどい状況となりました。

実際、これは病院だけではなく、学校とかでも「先生がいない」みたいな事態があちこちで生じるようになってしまいました。一時期は、アイスランドの人口の一割が「隔離」状態になったとの報道がありましたよ。

そこで、一週間ほど前に隔離に関する規則が変更されました。それにより、たとえ濃厚接触者として認定された場合でも、

「三回のワクチン接種を二週間以上前に終えている」または「二回の接種を終え、かつ二週間以内に陽性者としての隔離を終えた」人たちは、隔離に入る義務が免除されることとなったのです。

私も三回目の接種を去年終えていますので、濃厚接触者となっても隔離生活は免除されることになります。ちょうど、それをお正月に終えたばかりですけどね。まあ、いいや。

これは結構革新的な変更だと思うのですが、その最大の目的は医療現場をはじめ、学校や公共施設などが「必要な労働従事者を確保して、サービスの提供に支障をきたさないようにする」ことだと説明されていました。




本文とは無関係 十字架で休む鳥二羽


その一方で、新規感染者の数は一向に衰えを知りません。で、ここにきて政府は一段階高いアラートを発し、集会制限等、種々の規制を再強化することとしました。

今まで二十人マックスとされていた、日常生活の中での集会が十人マックス。教会の礼拝等、きちんと組織された集会は五十人までは許されていましたが、それらも葬儀以外は十人まで。

コンサート等は、参加者がクイック・テストの陰性を示せば二百人までOKの特例となっていたのですが、これもダメ、となってしまいました。

これが適用されたのが、昨日の真夜中から。一番厳しかった時から比べれば、まだそこまではいっていません。

ですが、私としては、教会の集いが再びクローズになってしまったので「やれやれ」という感じです。せっかく、前回のコロナの後遺症(出席者の減少)から回復してきていたのに。

まあ、それはみんな一緒ですね。というか、もっと酷い打撃を受けている人は大勢います。愚痴は慎むことにしましょう。

オミクロンは、南アフリカやイギリスでの様子から、二ヶ月弱でピークを越す、という観測もあるようです。だから、ここでも二月中旬には峠を越してくれるのではないか?と勝手に期待しています。

それでも、まだ一ヶ月あります。その間、かなり確かなことはまた教会(私の集会ではなく、居候先のブレイズホルトゥス教会のアイスランド語の集会)の礼拝の動画を作る仕事が回ってくること。

これには、一昨年のクリスマス時期に相当アップアップさせられました。今回はそうはならないように、ある程度は策を講じるつもりでいます。引き受けても、一銭にもならないのですが、お金に優先する大義もありますのでね。




お金には関心がないアヒルたち 教会の庭でのんびり


動画について、付け加えておくと、私は以前より、きちんとFinal Cut Pro Xの使い方を勉強しよう、と思っていました(実践していません)。また、動画関連で、Black Magic Mini Proでのライブ配信も学んでおこう、と思っていました(実践していません)。

ということで、これらのことをきちんと学ぶべき時期ともいえます。初老の身としては、一応チャレンジなのですが、こういうチャレンジに挑むかどうかで、老化が進むか、持ち堪えるか、ということにかなり影響がでてきそうです。

実際には、コロナ以上にこっちの方が自分の生活に直接影響を及ぼす要因かも。これぞ、コロナ禍のどさくさの中に、神が紛れ込ませた私へのメッセージかも。「老け込みたいのか?もちっと、若さを延長したいのか?」

コロナの面倒臭さの中、それでも私たちの周囲には、なにかしらポジティブなこと、チャレンジする機会となるものがあるものです。

「地頭は転んでも只では起きぬ」って、日本史で学びますよね?本来の意味はどうあれ、そういう根性は必要なものだと考えます。ワタシ、好きですよ、この言葉。

教会的な言葉に転換すると「神は試練の中にも恵みをくださる」とかになるのでしょうが、これは説明的過ぎます。「地頭は転んでも... 」の方がいきいきしている気がします。

というわけで、今回もコロナに足元をすくわれました。「只では起きない」ようにしたいと思います。日本でも、オミクロン、これからさらに増加することでしょうが、気をつけてお過ごしください。

そして、皆さんも「只では起きない」でください。お互い、頑張りましょう。


*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。

藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
コメント (2)
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