こんにちは/こんばんは。
清涼感アップ用ピック
Myndin er eftir Rolabds_varsber@unsplash_com
日本では明日(19日)より広島でG7サミットが開催されるということで、各国要人の来日に備えてものものしい警戒が始まっていると、日本からのニュースをネットで見ました。
会場となるグランドプリンスホテル広島を中心として、交通規制等が始まっているそうで。このホテルは広島市内の陸続きの宇品島というところにありますが、サミット期間中、島への上陸?立ち入りは識別証を持つ人に限られます。
ただ、宇品島には千五百人ほどの住民があるということなので、その方々は当然しばらくの間の行動制限を強いられることになりますね。ニュースのインタビューでは島の焼肉屋さんは営業休止にしたとか。ご主人は「外はものものしいから、なるべく出かけないようにします」と話していました。
商いへの影響も含めて、近隣の皆さんには迷惑な部分も出てくるのは、ある程度は避け得ないですね。その反面「これぞ、ご当地アピールのチャンス!」と目論んでいる皆さんもあると報じられていました。
期間中、バイデン大統領を含めてG7各国首脳が広島原爆資料館への訪問し、実際に被爆者の方の声を聞くことも予定されているそうです。こういう世界情勢の中で、少しでも流れを良い方向へ押し戻す力となってくれることを願います。
レイキャビク・サミットの会場 ハルパ
Myndin er ur Visir.is/VILHELM
実は、ここレイキャビクでも、この火曜日と水曜日に欧州議会の指導者会議が開催されました。レイキャビク・サミットとも呼ばれてたですね。アイスランドは昨年の9月に、加盟国持ち回りの議長国の任を担っており、今回の欧州サミットのホスト国となったのです。
これは、この国としては相当に大きなイベントというか大役であり、はっきり言って大騒ぎでした。なにしろ欧州議会参加国46のうち、44の国の首脳やその名代(みょうだい)がやってきます。
フランスのマカロン大統領、イギリスのスナク首相(まだ名前を覚えてませんでした(^-^; )、ドイツのシュルツ首相、イタリアのメロニ首相等々も参加。広島サミットと被ってますね。ゼレンスキー大統領も来るのでは?と噂されていました。
会場はレイキャビク市のまさにダウンタウンにあるHarpaハルパという多目的イベント館。私の西街の古アパートから歩いても12、3分のところです。そこを会場とするということは、宇品島と同じく、そこを中心として色々な規制が張られることを意味します。
会議開催の前日の月曜日から、あちこちで道路が封鎖され始め、ダウンタウンを走る市バスも臨時に路線を変更しました。こういう点では、日本と違い、何がどのように変更されるのかの情報がなかなかはっきり出てこないのがアイスランド。バス通勤者としては大いに迷惑。気配り:アイスランドのマイナス10点。
黄色が車両制限区域 オレンジが侵入禁止区域
政府提供資料
次いで火曜日からは、ダウンタウンの中心部は車両通行禁止。歩行者は入って行けますが、車両はダウンタウンにあるお店等への物品の搬入車も含めてNO。当然のことながらいくつかの店主はニュースのインタビューで不満を表明していました。
車両通行禁止区域の中の、さらにハルパ近辺の中心地域は一般人侵入禁止。別に見には行きませんでしたが、相当な「ものものしさ」だったようです。なにしろ、セミオートマシンガン装備のスワットのようないでたちの警察がそこかしこに巡回しているのですから。
パッと見上げると、なんとハルパの屋上にはスナイパーまでスタンバイ! これはアメリカやテレビ・映画ではいざ知らず、ここアイスランドでは「非日常」の光景です。ちなみに、ワタシが実際にスナイパーを見たわけではなくなく、ニュースで見ただけです。
あ、そうそう。パッと見上げたついでに触れておきますが、当然ドローンの飛行も禁止です。飛んでいるドローンはすべて警備用のもの。ウクライナ戦線の状況からドローンが相当な脅威になる兵器であることがわかってきましたからね。
さて、こうなると疑問が出てきます。これだけの警備を本当にアイスランドの警察機構で賄えるのか?いい質問です。なにしろアイスランドの警察官は全国合わせても七百人程度。答えは「全然足りない」。
見上げればコワッ!
Myndir eru ur Mbl.is/Kristinn_Magnusson og Visir.is/VILHELM
一月くらい前に記事があって、数も記載されていたのですが、取っておくのを忘れました。で、数の詳細はきちんと書けませんが、何百人の単位での「助っ人」ポリスが主にスカンジナビアの兄弟国から馳せ参じてきました。
アイスランドの警察の中でも、スワットのメンバーとかは重火器の扱いも訓練済みでしょうが、数はめっきり少ないはず。となると、ノルウェーやデンマークからの歴戦の強者たちのプレゼンスは頼もしい限り。
なんていうと、「タカ派」のように聞こえますが、以前とは違い、アイスランドでもマジなテロ事件はもう「ない、ない」ではすまされない時代となってきました。それは、かなりのアイスランド人も感じていることでしょう。
これだけの重火器付きの「ものものしさ」。以前ならもっと抗議の声が上がっていたはずですから。やれやれ、良いことなのやら、悲しいことなのやら...
無事に終わる、ということに着眼するならば、レイキャビク・サミットは大過なく終了しました。ゼレンスキー大統領は訪アせず、ネットの大スクリーン越しにスピーチをしていました。
会議そのものの内容には触れません。大きな割合が、ウクライナ支持とロシアへの賠償請求の問題に費やされたようです。もちろん、それ以外にも各国の利益に関わる問題も扱われました。
立派になった?カトリーン首相
Myndin er ur Visir.is/VILHELM
特にアイスランドは、EUが画策している「飛行機税」に神経質です。これはCO2対策などで、欧州各国が「飛行機に変えて陸路を」という考えを推し進めるために、空路に対しての課税することにしたのですが、ほとんど空路しかないアイスランドにとっては死活問題で、この課税を逃れる「例外国」となる交渉を続けています。
今回の会議で、少なくとも向こう二年間の「猶予」は勝ち得たようです。アイスランドに3点。
会議が終わってのアイスランドの首脳陣の会見や、関係者のインタビューとかを見ていると、なんか学園祭が終わった後の、あの雰囲気。「一緒にやれて、楽しかったわ〜!」やっぱり祭りだったのかなあ。まあ「政治」は「政(まつりごと)」かあ。
カトリーン首相も、ホスト国の長として、各国要人たちに笑顔を振りまきながら世界のトップ政治家の仲間入りをしていました。見ていて複雑な気分。人権意識の高い若手政治家から、プロの政治家としては成長したのは確か。同時に「政治家になっちゃった」感。こいつ、魂、売りやがったな... って。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
Church home page: Breidholtskirkja/ International Congregation
Facebook: Toma Toshiki
清涼感アップ用ピック
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日本では明日(19日)より広島でG7サミットが開催されるということで、各国要人の来日に備えてものものしい警戒が始まっていると、日本からのニュースをネットで見ました。
会場となるグランドプリンスホテル広島を中心として、交通規制等が始まっているそうで。このホテルは広島市内の陸続きの宇品島というところにありますが、サミット期間中、島への上陸?立ち入りは識別証を持つ人に限られます。
ただ、宇品島には千五百人ほどの住民があるということなので、その方々は当然しばらくの間の行動制限を強いられることになりますね。ニュースのインタビューでは島の焼肉屋さんは営業休止にしたとか。ご主人は「外はものものしいから、なるべく出かけないようにします」と話していました。
商いへの影響も含めて、近隣の皆さんには迷惑な部分も出てくるのは、ある程度は避け得ないですね。その反面「これぞ、ご当地アピールのチャンス!」と目論んでいる皆さんもあると報じられていました。
期間中、バイデン大統領を含めてG7各国首脳が広島原爆資料館への訪問し、実際に被爆者の方の声を聞くことも予定されているそうです。こういう世界情勢の中で、少しでも流れを良い方向へ押し戻す力となってくれることを願います。
レイキャビク・サミットの会場 ハルパ
Myndin er ur Visir.is/VILHELM
実は、ここレイキャビクでも、この火曜日と水曜日に欧州議会の指導者会議が開催されました。レイキャビク・サミットとも呼ばれてたですね。アイスランドは昨年の9月に、加盟国持ち回りの議長国の任を担っており、今回の欧州サミットのホスト国となったのです。
これは、この国としては相当に大きなイベントというか大役であり、はっきり言って大騒ぎでした。なにしろ欧州議会参加国46のうち、44の国の首脳やその名代(みょうだい)がやってきます。
フランスのマカロン大統領、イギリスのスナク首相(まだ名前を覚えてませんでした(^-^; )、ドイツのシュルツ首相、イタリアのメロニ首相等々も参加。広島サミットと被ってますね。ゼレンスキー大統領も来るのでは?と噂されていました。
会場はレイキャビク市のまさにダウンタウンにあるHarpaハルパという多目的イベント館。私の西街の古アパートから歩いても12、3分のところです。そこを会場とするということは、宇品島と同じく、そこを中心として色々な規制が張られることを意味します。
会議開催の前日の月曜日から、あちこちで道路が封鎖され始め、ダウンタウンを走る市バスも臨時に路線を変更しました。こういう点では、日本と違い、何がどのように変更されるのかの情報がなかなかはっきり出てこないのがアイスランド。バス通勤者としては大いに迷惑。気配り:アイスランドのマイナス10点。
黄色が車両制限区域 オレンジが侵入禁止区域
政府提供資料
次いで火曜日からは、ダウンタウンの中心部は車両通行禁止。歩行者は入って行けますが、車両はダウンタウンにあるお店等への物品の搬入車も含めてNO。当然のことながらいくつかの店主はニュースのインタビューで不満を表明していました。
車両通行禁止区域の中の、さらにハルパ近辺の中心地域は一般人侵入禁止。別に見には行きませんでしたが、相当な「ものものしさ」だったようです。なにしろ、セミオートマシンガン装備のスワットのようないでたちの警察がそこかしこに巡回しているのですから。
パッと見上げると、なんとハルパの屋上にはスナイパーまでスタンバイ! これはアメリカやテレビ・映画ではいざ知らず、ここアイスランドでは「非日常」の光景です。ちなみに、ワタシが実際にスナイパーを見たわけではなくなく、ニュースで見ただけです。
あ、そうそう。パッと見上げたついでに触れておきますが、当然ドローンの飛行も禁止です。飛んでいるドローンはすべて警備用のもの。ウクライナ戦線の状況からドローンが相当な脅威になる兵器であることがわかってきましたからね。
さて、こうなると疑問が出てきます。これだけの警備を本当にアイスランドの警察機構で賄えるのか?いい質問です。なにしろアイスランドの警察官は全国合わせても七百人程度。答えは「全然足りない」。
見上げればコワッ!
Myndir eru ur Mbl.is/Kristinn_Magnusson og Visir.is/VILHELM
一月くらい前に記事があって、数も記載されていたのですが、取っておくのを忘れました。で、数の詳細はきちんと書けませんが、何百人の単位での「助っ人」ポリスが主にスカンジナビアの兄弟国から馳せ参じてきました。
アイスランドの警察の中でも、スワットのメンバーとかは重火器の扱いも訓練済みでしょうが、数はめっきり少ないはず。となると、ノルウェーやデンマークからの歴戦の強者たちのプレゼンスは頼もしい限り。
なんていうと、「タカ派」のように聞こえますが、以前とは違い、アイスランドでもマジなテロ事件はもう「ない、ない」ではすまされない時代となってきました。それは、かなりのアイスランド人も感じていることでしょう。
これだけの重火器付きの「ものものしさ」。以前ならもっと抗議の声が上がっていたはずですから。やれやれ、良いことなのやら、悲しいことなのやら...
無事に終わる、ということに着眼するならば、レイキャビク・サミットは大過なく終了しました。ゼレンスキー大統領は訪アせず、ネットの大スクリーン越しにスピーチをしていました。
会議そのものの内容には触れません。大きな割合が、ウクライナ支持とロシアへの賠償請求の問題に費やされたようです。もちろん、それ以外にも各国の利益に関わる問題も扱われました。
立派になった?カトリーン首相
Myndin er ur Visir.is/VILHELM
特にアイスランドは、EUが画策している「飛行機税」に神経質です。これはCO2対策などで、欧州各国が「飛行機に変えて陸路を」という考えを推し進めるために、空路に対しての課税することにしたのですが、ほとんど空路しかないアイスランドにとっては死活問題で、この課税を逃れる「例外国」となる交渉を続けています。
今回の会議で、少なくとも向こう二年間の「猶予」は勝ち得たようです。アイスランドに3点。
会議が終わってのアイスランドの首脳陣の会見や、関係者のインタビューとかを見ていると、なんか学園祭が終わった後の、あの雰囲気。「一緒にやれて、楽しかったわ〜!」やっぱり祭りだったのかなあ。まあ「政治」は「政(まつりごと)」かあ。
カトリーン首相も、ホスト国の長として、各国要人たちに笑顔を振りまきながら世界のトップ政治家の仲間入りをしていました。見ていて複雑な気分。人権意識の高い若手政治家から、プロの政治家としては成長したのは確か。同時に「政治家になっちゃった」感。こいつ、魂、売りやがったな... って。
*これは個人のプライベート・ブログであり、公的なアイスランド社会の広報、観光案内、あるいはアイスランド国民教会のサイトではありません。記載内容に誤りや不十分な情報が含まれることもありますし、述べられている意見はあくまで個人のものですので、ご承知おきください。
藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com
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