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レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

ナゴヤ南街ひとり日誌(19-1)- 「もっと休みをー!」部外者の願い

2019-06-16 00:00:00 | 日記
今回は約一年二ヶ月ぶりで「ナゴヤ南街ひとり日誌」となります。1992年にアイスランドへ移って以来、訪問したのはわずかに一回1996年だけだった名古屋へは、昨年の四月に二十二年ぶりに再訪を果たしました。

アイスランドへ移る直前の二年間は、私は「ニャゴヤ」の住民だったのです。昨年は、門前の小僧時代(神学生)あるいは新米牧師時代にお世話になった懐かしい方々に歓待していただきました。

ナゴヤ南街ひとり日誌(18-1)- 二十二年ぶりの名古屋

ナゴヤ南街ひとり日誌(18-2)- 出会い、再会、そして出逢い




ホテルの近くにあった立派な教会は在日大韓基督名古屋教会


それで味を占めたワタシは「夢よ、もう一度」と今年ものこのこ出かけて行ったのです。

というのは冗談です。

日本を離れて二十七年余。私自身が六十代になりました。当然のことですが、私の日本での知己の中にも天上の世界へ移っていかれる方が多々あります。あるいは、その前段階?で、一線を退かれて隠居生活に入るとか。

何れにせよ、そうなると、私の日本でのコンタクトが、ひとつ、またひとつと消えていってしまうわけです。となると、いつの日か私が日本へ戻っても「あんただ〜〜れ?」となるのは時間の問題。

これは相当リアルな老人の孤独。それを防ぐには今のうちに次世代の知り合い、顔見知りを作って、新たなコンタクトの可能性を増やしておくことが肝心。

私はシステム的にというか、組織的にというか、個人的な人間関係以外のところでは日本との結びつきがありませんので、成り行きに任せていたら自然と関係は薄くなっていってしまうことに気が付いたわけです。

というわけで、昨年は純粋なセンチメンタル・ジャーニーであった名古屋訪問。今年はもう少しクリエイティブな意味を持った高齢者対策となりました。

日曜日には昨年と同じく名古屋めぐみ教会の礼拝に参加させていただきました。ここではわずか一年の間に大きな変化が起こっていました。昨年おじゃました時の牧師さんは、私の神学校時代の後輩のAさんだったのですが、彼はこの四月に新しい教会へ転勤。代わりに神学校を出たばかりのO牧師さんが赴任していました。

教会の牧師さんの場合はよくあることなのですが、このO牧師さんも新任とはいえ、年齢は三十代半ば。以前は教育関係のお仕事をされていたそうです。礼拝の司式もとても落ち着いてこなされ、新任三ヶ月目とはとても思えないくらい。

この日曜日、名古屋めぐみ教会では、いろいろな活動が予定されていてとても立て込んだスケジュールでした。で、残念ながらO牧師さんとゆっくりお話しすることはできませんでした。これは次回に持ち越し。




懐かしの天白川 ここは毎日の散歩コースでした


そうこうするうちに、知り合いのご夫婦が教会まで私を迎えに来てくれました。ご夫婦は一昨年アイスランドのハットゥルグリムス教会で挙式されたのですが、昨年私が名古屋へ来た際に再会しました。

そしてその後赤ちゃんが誕生したので、今年も是非お会いしたかったのです。ご夫婦はわざわざ中華飯店に座敷部屋を予約してくださり、ゆっくりと赤ちゃんとご対面することができました。

座敷部屋の個室は、赤ちゃんが自由に気兼ねなく動き回れるようにという配慮で予約されたようです。赤ちゃんは現在十ヶ月くらいで、這い這いからつたい歩きに移行しつつあります。赤ちゃんというよりは子供さんと言うべきかな?

このくらいの歳の子供さんには気を遣いますよね。どこでも行く。なんでも手にする。なんでも口に入れる。親や周囲が常に気を張って見ていないといけません。その点では桟敷の個室というのはいいチョイスと感心しました。

ところが私自身は、「あぐらをかく」ということが肉体的に出来ないことのなっていることを改めて認識する機会となってしまいました。これは、本当にその場になって見て気がつくことなのです。

足の置き様がどうにも定まらず、右に流したり、左に流したり。意外なところでヨーロッパ化と老化がコラボしてしまっています。(^-^;

ご夫婦との会話の中で、「どのくらい夏休みが取れるか?」という様なことが話題となりました。アイスランドでは「夏休みは四週間」と法律で明確に規定されているので、皆、ガッツリ一ヶ月の休みを取ります。

ご夫婦のご主人の話しでは、やはり夏休みは一週間がマックスで、それ以上は言い出しにくい、とのこと。やっぱりそうなんですねえ…

日本の会社にお勤めの方々の休みの少なさは、今になって知られたことではありませんね。アイスランドで挙式をされるカップルは、毎年3〜4組はあるのですが、時折ご両親等親族の方が一緒に参列されることがあります。その折に「どのくらい滞在されるのですか?」と訊くと、大抵の場合は「いやあ、明日帰ります」「明後日帰ります」とかの返事。

せっかく遠路はるばるアイスランドまでいらっしゃったのだから、せめて一週間くらいのんびり観光すればいいのに、と思うのですが「いやあ、そんなには仕事を休めません」と判で押したような返事。

これは私には理解不能な事項ですね。アイスランドを始め、多くの国では労働者・勤労者が大体一ヶ月くらいの夏休みを取る中で、日本では同じ様にすると会社の経営が傾く様な状況にあるのでしょうか?




三十年ぶりの賞味「かつはる」


それは「非常に重要なポジション」に置かれ、休みが取れない状況というものもあるでしょう。ですが、それってすべての被雇用者に当てはまることなのでしょうか?

私にはにわかにはそうと信じがたいことです。日本では働いている方々が休みが十分に取れない、という現象は、休みを取ると会社が傾くというようなことよりは「休むことは企業モラルに反する」というような迷信がまだ根強いからではないか?と疑ってしまいます。

教会の教えでは「休むことは大切なこと」とされます。ただ「休み=レジャー」ではなく「休み=リトリート(退いて 顧みること)」に力点があるのですが。それでも「レジャー=リトリート」があり得ないわけではないですからね。

休みが「行楽地へ出かける」ということに限定されてしまうと、これはかえってストレスのもとになるかもしれませんし、「安息の時」とはならないでしょうが。

日本に定住していない者が、側からあまりゴタゴタいうのは気が引けますのでこの辺にしておきますが、政治や企業をリードする皆さんにあっては「休暇は勤労精神に反する」というような考え方から転換していただきたいものだと思います。

追記

ちょうど三十年前の1989年、神学生としてのインターン時代によく行った「かつはる」というとんかつ中華料理屋さん、まだありました。久しぶりに昼食を取りに入りました。

こういうことが嬉しいというのは、やはり歳ですかね〜〜〜。(*^^*)


藤間/Tomaへのコンタクトは:nishimachihitori @gmail.com

Home Page: www.toma.is
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