雨曇子日記

エイティライフの数々です

てぶくろ

2013-01-20 13:20:08 | うまいちゃん
            
            (伊東温泉にて)

うまいちゃんが言いました。
「わたしのなまえ、はんたいに読むと“いま うどんこ”よ」

お母さんが、夕飯のしたくをしながら言いました。
「“こんどう とめこ”さんだったら?」

「えーと・・・」
うまいちゃんは、しばらく考えて叫びました。

「米とうどんこ!」

お母さんは笑いました。


ゲームをやっていたお兄ちゃんが口を出しました。
「じゃあ、てぶくろの反対、言ってみろよ」

「ろ く ぶ て」

うまいちゃんが答えるのを待ちかまえるようにして、お兄ちゃんは、うまいちゃんをぶちました。
6発 ぶったんですよ。

それからが大変です。
ディズニー漫画のようなおっかけっこが始まりました。

「やめなさい!」

初めはやさしく注意していたお母さんが大声をあげました。

「わかったよ。“ねんめご”“ねんめご”“ねんめご”」
お兄ちゃんが言いました。

「許してあげなさいよ、うまいちゃん」
お母さんが言って、うまいちゃんはお兄ちゃんをぶつのをやめました。

でも、心の中で言いました。

「ばか、かば、ちんどんや。おまえの母さんでべそ」

でも、お兄ちゃんのお母さんは、うまいちゃんのお母さんなんですよ。

お雑煮のお餅

2013-01-02 15:29:16 | うまいちゃん
     


ほんとうは「まいちゃん」ですが、「うまいちゃん」と呼ぶことにしました。

おじいちゃんの作ったカレーライスを残さずに食べたからです。
「うまい」「うまい」と言って食べたわけではありませんが、まずければ少しは残すでしょう。
残さずたべたんですよ。


お正月の朝、おかあさんが言いました。
「お餅、いくつ食べられるかしら」
「6さいだから 6つ」
「えっ。6個も食べるの?むり むり」
と、お兄ちゃんが言いました。
「だったら、ぼくなんか10個も食べなくっちゃあならないぞ」

「10個食べなさいよ」
お母さんが、いたずらっぽく笑いながら言いました。
「むり むり」
お兄ちゃんは真剣です。
「10個なんて、絶対むり」


お雑煮の準備ができました。
妹のうまいちゃんは6個、お兄ちゃんのしゅんちゃんは10個です。


「お兄ちゃん、食べられたじゃあない」
うまいちゃんが言いました。

「そうか、お母さん、お餅を小さく切ったんでしょう」
「いくつに切ったか当ててごらん」

「4つに切ったんでしょう。だから、ぼくは2切れと1/2。まいは、1切れと1/2、ぼくの方が1切れ多いんだ」
「そうね。よく分かったわね。今年もがんばってね。勉強と運動」
お母さんは笑いながら言いました。