雨曇子日記

エイティライフの数々です

三河雑兵心得

2022-10-27 14:35:56 | 図書

柏図書館沼南分室から、「リクエストの本が届いた」との連絡があった。

 

 

2か月ほど待ったので、有難く拝読した。

表紙絵で、馬に乗っているのは植田茂兵衛。渥美半島の付け根、植田村の百姓だった茂兵衛は、17歳で三河一向一揆の一揆側の足軽だったが、主人の夏目治右衛門(実在の人物)が許されて家康の家来となり、自分も徳川軍の足軽となる。

作者の井原忠政が、2020年からこの小説を”足軽仁義”から書き始め、9冊目の「上田合戦仁義」では、鉄砲大将で立派な馬に乗っている。一種の出世物語だ。

この本の目次は次のようになっている。

序章   三河殿は律義者で

第1章  於義丸

第2章  天下人の城

第3章  上田合戦前哨戦

第4章  上田攻め

終章   茂兵衛、 討死ス

えっ、主人公死んじゃうの?意外な展開に私は驚いた。「上田合戦仁義」は、2022年7月17日第1刷発行と奥付に書いてあるが、まだ家康は天下を取らぬうちにここで終わるのかよ!とがっかりしたが、ネットで色々調べてみると、実は、茂兵衛は上田城の土牢で生きていて徳川軍に復帰するらしい。

10冊目の{馬廻役仁義」が、11月10日ごろ発行予定だそうじゃないか。ああ、ビックリした!

「この歴史時代小説がすごい!2022年文庫書下ろしランキング第1位」で50万冊も売れたそうで、ここでおしまいにするわけはない、ということでした。作者の写真を見たけれど、元気いっぱいの大橋巨泉を思わせた。