愛知県(尾張・三河)に伝わる桃の節句のお供え菓子’おこしもん”だ。
名古屋市に住む Y 子さんが作って送ってくださった。
三河で育った私たち夫婦にとっては、思い出いっぱいの懐かしい”おこしもん”だ。
熱湯で練った米の粉を木型に詰めて起こすことから”起こしもの”なのだろうが、私達は”おこしもん”と言っていた。
「何かうまいもん食いにいかまい」というように、「物」は「もん」と発音した。
頭が大きくちょんまげの男性は”福助”と呼ばれる幸福招来の縁起人形だ。
Y 子さんは、「この耳をかじるのが好き」と言っておられた。
この”おこしもん”が無色だったらつまらない。
着色は、現在では市販の食紅を使うが、私の母が作っていたころは黄色はクチナシを使った。クチナシの生け垣に実を取りに行かされた覚えがある。
緑や赤はほうれん草とかトマトだったか?
ヒノキの木型から起こすとき、 Y 子さんはガーゼを木型に敷くといいと言っておられた。
15 分ぐらい蒸し器で蒸しあげた”おこしもん”
焦げ目ができるほど焼いて醬油をつけて食べる。
子どものころの味は懐かしく、幸せな気分になります。
この「おこしもの」の木型はK子さんのお母さんのY子伯母さんの初節句祝いに買ったものだと思いますので何と!100年くらい過ぎたものかもしれないですね!
美味しく食べていただいて嬉しいです^^
そんな歴史をかみしめながら味わっていただきます。
尾張や三河では、今も各家庭で”おこしもん”を作ってひな祭りを祝う風習が残っているのですね。
それにしても、この木型は随分貴重なものですね。