四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

初冬の石神井公園

2015-12-02 10:24:00 | 武蔵野
11月27日

子供の頃から就職するまでを過ごした石神井公園を1年半振りに訪れました。
前回訪問は、2013年3月です。⇒ 記事1記事2

石神井公園駅からボート池へ。以前、対岸のソメイヨシノを撮影した辺りです。


ボート池

ラクウショウがボート池の西端あたりで葉を染めていました。


ラクウショウ(落羽松)

三宝寺池の畔の散策路では、思い思いに写生する人が。


散策路

1枚撮らせていただきました。20分ぐらい後に来てみたら「見るのは有料だよ」と笑いながら話しかけてきたので、「さっき撮らせてもらいましたよ」とカメラの画面をお見せしたら「背中しか写っていない」と返されました。


写生風景

ご婦人たちが観ていた先の池畔には紅葉したナンキンハゼが(※)。


三宝寺池の風景(1)

このナンキンハゼを、赤い服の女性が撮影し続けていました。



写生する人たちがいた散策路方面を、池を挟んで撮影。


三宝寺池の風景(2)

三宝寺池の斜面を上ったところに、松の風文化公園があり、その敷地内に気象庁のアメダス練馬観測所が設置されていました。以前は、江古田駅近くの武蔵大学構内にありましたが、2012年にこちらに移転されました。今回初めての訪問です。


アメダス練馬観測所

移転当時の設置場所は日銀グランド跡地でしたが、跡地が整備され、松の風文化公園として2014年4月にオープンしました。観測所は、三宝寺池周辺の林の北側に広がる公園内にあり、近くに住宅地がある環境です。
練馬の旧観測所は、東京都内で一番高い気温を示すことで有名でしたが、移転しても一番暑いことには変わりがないそうです。見た目には緑に囲まれて涼しそうに見えるんですけどね。


観測所の環境


ベンチのある風景

自然観察園の隣に昔ながらの豊島屋があり、毎回ここで昼食を。
豊島屋の手前には大正時代に100m プールが作られ、そこが釣り堀になり、現在の自然観察園になった歴史がありますが、豊島屋だけはほとんど昔のまま。ここに来ると気持ちが落ち着きます。


飲物・御食事「豊島屋」御休憩所

※ナンキンハゼだと教えていただいた Uさん、有難うございました。

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オオウラギンスジヒョウモン初見!

2014-07-01 06:41:00 | 武蔵野
6月26日
久しぶりに狭山丘陵を歩きました。狭山丘陵は、東京都の郊外と埼玉県にまたがる丘陵地で、関東平野に島のように浮かぶ緑地帯です。
狭山丘陵は、映画「トトロの森」の舞台としても有名です。
2歳まで丘陵南麓で過ごした縁で狭山丘陵には何度か来ていますが、今回は常日ごろ、この地を歩かれている東京在住のUさんとご一緒させていただきました。この時期の訪問は初めて。

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オオウラギンスジヒョウモン♂

午前中は青空が見えるものの日が射さない状態でしたが、昼ごろから晴れてきてヒョウモンチョウの仲間が草地に出てきました。地元のKさんが「あそこにオオウラギンスジヒョウモンが止まっていますよ」と教えてくれたので駆けつけると、ちょうど日が陰り翅を閉じていました。

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太陽が顔を出すと、翅を大きく広げ、近づいても大丈夫でした。

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近くの水面が入るように角度を変えて撮影。
羽化して間もないのか、ずっと同じ葉上に留まって付き合ってくれました。教えてくれたKさんに感謝です。


オカトラノオとオオウラギンスジヒョウモン♂

少し離れた場所の林内のオカトラノオでは、メスグロヒョウモン♂1頭とオオウラギンスジヒョウモン♂2頭が争うように吸蜜。動きが激しく、オオウラギンスジヒョウモンはこの1枚撮影できただけでした。

オオウラギンスジヒョウモンは、秋に里下りしてくる♀を見る機会が何度かありましたが、出現時期(6月後半)の新鮮な姿を見たのは初めてでした。


ミドリヒョウモン♂

茅葺き屋根の庇にミドリヒョウモン♂が飛んで来て、姿勢を変えながら長時間滞在していました。


ゴイシシジミ

同じく同行していたOさんが道を離れて緩やかな斜面を上って行くので付いて行くと、斜面のえぐれた内側にヒオドシチョウが越夏していないか探してみたいと言われました。ヒオドシチョウは見つかりませんでしたが、その先の笹薮のところで白黒交互にチラチラ舞っているゴイシシジミを発見!初撮影です。相手は小さく明るさも不足していたので、ピント固定でフラッシュ撮影。辛うじて何とか1枚だけピントが合っていました。


スミナガシ4齢幼虫

アワブキの葉にスミナガシの3,4齢幼虫がいました。これは豊かな知識をお持ちのUさんに教わらない限り見られませんでした。


ヨツボシホソバ(ヒトリガ科)

橙黄色に3つの黒点を配置した素敵なデザインの蛾が静かに止まっていました。
Makoqujilaさんに種名を教えていただきました。


八重咲きのホタルブクロ

八重のホタルブクロが咲いているのを初めて目にしました。ホタルブクロかヤマホタルブクロかよく分かりません。

Uさん、Oさんには、大変お世話になり有難うございました。
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石神井公園(2)三宝寺池

2013-04-02 09:09:00 | 武蔵野
石神井池(ボート池)とバス道路を隔てて西隣に、武蔵野の面影を色濃く残す三宝寺池があります。


おべんと広場にて

ちょうど桜が満開でした。


水辺観察園と茶店「豊島屋」

昔湿地だった辺りを整備してできたのが水辺観察園です。ミツガシワ、コウホネなどの湿地植物が保護されています。沼の向こうに見えるのが、昔懐かしい茶店「豊島屋」です。ここで昼食にしました。池の畔には、20本以上のハンノキが並んでおり、蝶の仲間のTNさんが昔はここでミドリシジミをたくさん見たという往時が偲ばれます。

カワセミが遠くに1羽いるのを大勢のカメラマンが談笑しながら大きな望遠レンズで撮影していました。


浮島

池の中央に浮島があり、貴重な沼沢植物群落が残されています。若い頃、三宝寺池の畔の道を歩くと、ゴムの上を歩くように柔らかく弾力を感じました。立入禁止ですが、浮島もこんな状態なのでしょうか。


厳島神社と浮見堂

三宝寺池の北側から見た風景です。


周囲の森林

三宝寺池の周囲は雑木林や杉林に囲まれ、武蔵野の自然がそのまま残されているのが魅力です。池を一周する歩道があります。


絵を描く人

池の畔で絵を描く人がおり、色々な人が覗きこんでは綺麗な絵ですねなどと声を掛けていました。


カキツバタ

自然観察園では、もうカキツバタが咲いていました。


キランソウ


ニリンソウ

気温の低い日だったので、モンシロチョウ1頭に出会っただけでした。

故郷にこのような自然が残されているのは嬉しいこと。また季節を変えて再訪したいと思っています。
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石神井公園(1)ボート池

2013-03-27 20:26:00 | 武蔵野
桜も満開で晴れの予想の昨日(3月26日)、石神井公園(東京都練馬区)を十何年ぶりで訪れました。ここは、小学校入学から就職するまで過ごした家から徒歩15分くらいで行かれる所です。

西武池袋線を石神井公園駅で下車。かつては地上駅でしたが、最近線路・プラットホームも駅舎も高架化されました。駅前のバス道路は、老舗の店もある落ち着いた街並みでしたが、雑然とした商店街に変貌したのは残念です。


石神井公園ボート池への下り道

十字堂という洋品店のあった十字路をそのまま清心幼稚園の方向へ進み、静かな住宅地の間をボート池の方へと下っていきました。これは、実家から石神井公園へ散歩する時によく通ったルート。昔と変わっていないのでホッとしました。
※石神井池と呼ぶらしいですが、昔からボート池と言っていたので、ここではボート池とします。


ボート池北側の散策路

ボート池に着くと急に視界が開け、釣りをしたり散歩したりの見慣れた光景が広がっていました。遊歩道の部分は、昔はボート池と並行して小川が流れていました。


遊歩道沿いの桜


遊歩道と中の島

ボート池の中程に中の島があり、2つの太鼓橋を渡って南側に行くことができます。


太鼓橋

南側の太鼓橋です。ボートを漕いでこの橋を潜ったことも遠い思い出です。


ボート池の光景(1)

この光景も繰り返し見たなあと思える光景で、眺めながら歩いていると不思議と気持が落ち着いてきます。


ボート池の光景(2)

2,30階建てのビルが見えるところは新しさが加わっています。


記念庭園

ボート池の南の方に、記念庭園があります。ここは、以前来た記憶のない場所でした。

石神井池(ボート池)は、元々上流の三宝寺池から流れる川と田圃だったところを堰き止めて作られた、幅50~100m、長さ約750mの東西に伸びる池で、1933年に完成しました。

続く

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狭山丘陵(2)

2011-05-27 13:00:00 | 武蔵野
5月25日(続き)

赤坂谷戸で昼食。カルガモの番が水浴び・毛繕いをしていました。



赤坂谷戸の上流方面です。



赤坂谷戸の近くの笹にオオミズアオ(ヤママユガ科)が止まり、笹を動かしてもビクともしませんでした。



反対側から表を撮影。日陰とはいえ、山道に面した場所で眠っているのか、かなり目立ちます。オオミズアオの学名は Actias artemis。属名のartemisは「月の女神」という意味。ヨーロッパや北米に似た種類がいて、"Luna Moth"(月の蛾)と呼ばれているそうです。灯火によく飛んできます。



六地蔵。近くの札に「明治30年8月から11月にかけて赤痢が大流行し、中藤・横田・三ッ木・岸の四ヶ村合わせて51人が死亡したので、念仏講中の人々が供養のために浄財を募金し造立したものです」と書かれています。
六地蔵の向こうに、東西に伸びる尾根を辿る遊歩道があり、ウォーキングする人が何人もいました。遊歩道が埼玉県所沢市との境界線になっています。



六地蔵を囲む生垣の内側でシオカラトンボ♀(ムギワラトンボ)が草に止まり、風が吹いても接近しても逃げませんでした。親しみを感じます。



キツツキの啄く音を聞きながら森の中を行き、堂山(おびときやま、おいどのやま)の手前の谷戸に下りる。大きな岩が無造作にあり、庭園のような落ち着いた空間になっていました。以前はここに湧き水が流れていたそうですが今やその水は枯れています。雑木林の景観を残す形の公園とはいえ、強度な伐採などの影響もあったのだろうと感じました。



タツナミソウ(立浪草)シソ科
谷戸に群生していました。



森から出た道路脇の木に、アカボシゴマダラ春型が止まっていました。

今回散策したのは狭山丘陵の西端にある都立六道山・野山北公園の一部です。六道山・野山北公園は都立最大の公園で、開園予定地を含めると東京ドームの約56倍、260ヘクタールもあります。里山民家や多くの谷戸があるので、どんなところなのかまた訪問しようと思います。

<追記> その他確認した蝶:ダイミョウセセリ、サトキマダラヒカゲ
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