四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

12月~2月の蝶たち

2019-02-17 09:06:00 | 
♪ ムラサキツバメの観察(相模原市南部)

11月26日から観察していたムラサキツバメはA,B,C集団共に数を増やし、合計40頭になりました。


ムラサキツバメA集団 19頭

今までの推移は
11月26日 14頭→12月13日 16頭⇒12月26日 19頭


B集団 3頭

12月13日に新たに発見(3頭)しました。


C集団 18頭

こちらも12月13日に新たに発見(14頭)しました。

1月8日に来て見ると、A,B,Cグループは解消され、近くのマテバシイの葉に単独で静止するのが僅か2頭だけ見つかりました。


ムラサキツバメ(D)


ムラサキツバメ(E)

近くではキジバトが群れで活動するのをよく目にするので、キジバトがマテバシイの茂みに当たって群れが散逸したのかもしれません。または、散歩中の人が枝を揺らすなどしてしまった可能性もあります。
いずれにしても、真冬の寒さの中では、一旦ばらばらになったムラサキツバメが再度集団を形成する能力が働かなくなるのか、そのまま見かけなくなるケースが多いように感じます。1月23日には1頭も見つかりませんでした。

この冬は、-5度が続くような厳しい寒さが到来していないので、ムラサキツバメ集団がまだ存続している場所もあるようです。それだけにマイ・フィールドでの集団消滅は悔しい思いがします。

♪ ウラギンシジミ(相模原市南部)

11月26日にツバキとサザンカの2.5m~3mの高さで静止する個体を発見。そのまま越冬し、無事に新年を迎えました。


ツバキ葉裏のウラギンシジミ 地上2.5m 1月23日


サザンカ葉裏のウラギンシジミ 地上3.0m

♪ ルリタテハ(多摩丘陵)

2017年12月~2018年3月には、1つの丸太を組合せた橋(丸太橋)の裏に4頭が同居して越冬する姿が見られ、3月の暖かい日に飛立つ瞬間を観察するなど大いに楽しみましたが、この冬は数がとても少ないようです。

1月8日に、以前も観察したことのある場所を訪れたところ、ようやく1頭だけ発見。


橋裏で越冬中のルリタテハ 1月23日


ルリタテハが見つかった丸太橋

♪ モンキチョウ(多摩丘陵)

2月4日に谷戸を訪れると、モンキチョウが発生しており、♀も出現していました。毎年、2月初旬が初見となります。


モンキチョウ


モンキチョウ♀白色型

今頃はもっと数を増やしていると思います。

♫ 成虫越冬蝶の日光浴(多摩丘陵)

1月23日は、春を思わせるような暖かな日で、成虫越冬のウラギンシジミ・ムラサキシジミ・テングチョウ・キタテハが飛び出して活動中でした。



湿地にて開翅中のウラギンシジミ♂



林縁を飛翔し休耕田に下りて日光浴中のムラサキシジミ♂



同じく休耕田で日光浴中のテングチョウ。ムラサキシジミもテングチョウも少し暑いためか、枯れた木の下の半日陰になった休耕田という環境で日光浴していました。



キタテハは、道路の道端の生垣に沿って、3頭が飛んだり道端に下りたり活動中でした。キタテハは、乾燥した環境でも良しとするようです。


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ルリタテハの縄張り主張

2018-03-31 14:22:00 | 
3月24日(町田市)

ルリタテハが越冬していた丸太橋に1頭が舞い降りました。前翅の尖り具合からは♂のようです。近づくと飛び去ったので、これは占有行動ではない?


丸太橋とルルタテハA (14:22)

ルリタテハが3頭も「ここはオレの場所だ!」とお互いに5m位の狭い範囲で芝生や岩などに止まり占有行動(♂の縄張り主張)していました。時々スクランブル発進して相手を追いやる。芝生の真ん中に立つと、邪魔だと言わんばかりに此方めがけて勢いよく飛んでくる。。。可愛いものです。
昨年も同じ光景をここで観察した時は1頭でした。昨秋から数が多い状況が続いています。


ルリタテハB 14:48


ルリタテハC


ルリタテハD

3月26日(大和市)

池に架かる橋の手すり付近でもルリタテハ3頭の縄張り争いが見られました。
Eが他の個体を追い払っており、最強の様子でした。


ルリタテハE 12:28


同上

時々ルリタテハFも手すりに。小型のルリタテハGはすぐに追い払われ、撮影できずでした。


ルリタテハF

最強のルリタテハEは睡蓮の葉に舞い下りました。翅に当たる太陽の影、水面に反射する翅の影の双方が見え、ふたつの影の重なる部分がもっとも暗く見えています。
橋の下の池に広がる睡蓮の葉一帯まで縄張りに含めているようでした。


睡蓮葉上のルリタテハE 14:08

やがて、葉の上で開翅。後翅の下の縁が水面に触れ、ミズスマシの脚のように表面張力で水を弾いて窪みが生じていました。


開翅するルリタテハE

暫くすると睡蓮の葉から飛び立つ時に後翅が水に没しかけたようで、葉から落ちて一瞬溺れる!と心配しましたが、翅が水に濡れていないのか無事に舞い上がりました。

Nikon D7500; AF-S NIKKOR 300mm f/4E PF ED VR
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ルリタテハの越冬明けの飛び立ち

2018-03-29 10:57:00 | 
<振り返り>

昨年11月下旬からの丸太橋の裏側での観察を振り返ると
11月21日 2頭が静止
12月4日  1頭が静止
12月19日 3頭が静止
1月4日  4頭が静止
1月9日  4頭が静止
徐々にこの橋裏への集結が進み4頭になりましたが、ここまでは場所移動・入れ替わりも多い様子でした。

<その後のレポート>
以下、その後の越冬観察と橋の裏から飛び立つ瞬間までを
レポートします。


1月23日
1月9日の左端の1頭が移動あるいは入れ替わり、4頭が整列したような並びになりました。




2月11日
1月23日の右端の1頭がいなくなりました。残った3頭のうち右から2番目が翅を伏せて静止していました。




2月19日
1頭が手前に加わり4頭になりました。A,B,C,Dとします。




3月2日
10時45分、A,B,C.Dの4頭態勢が続いていました。



11時27分
Dが飛び出した直後です。左右のA,Cは触角を少し出し、真ん中のBは翅を伏せ触角を完全に格納していました。もっとも深く休眠中と思われます。




3月4日
10時4分 すでにCが飛び立ちA,B2頭が残りました。共に触角を少し出していました。



11時25分 
19度に気温上昇し気が付くとAが飛び立ち、B1頭が残りました。このBはほかの個体よりも深く休眠している傾向があったわけですが、覚醒して飛び立つのが一番最後になりました。気温上昇への反応はBがもっとも遅いといえそうです。



最後のBの飛び立ちの瞬間だけはこの目で見たいと考え、カメラを向けたまま観察を続けました。

すると、10時56分16秒 触角を完全に外に出しピンと伸ばしました。



その後身体を前後に動かしたので動画に切り替えました。

10時57分24秒からの切り出し画像を並べます。



上段 28秒 33秒 38秒 42秒 
下段 44秒 47秒 51秒 57秒

触角を完全に出してから丸太の裏側で脚を外し、少しずつ向きを変えながら丸太の曲面の最下部まで歩き、脚を伸ばし飛び出したように見えました。切り出しは出来ませんでしたが飛び出し方向は少し下方へ向かっていました。

触角を完全に伸ばしてから約1分半での飛び立ちとなりました。このように、20度近くに気温が急上昇した3月4日に次々に越冬明けの飛び立ちとなりました!!


その日を含めて何度か橋の裏側を覗き込みましたが、橋裏で静止するルリタテハは一度も見ていません。越冬明けしたルリタテハは別の場所で夜を過ごしていると思われます。


<補足> 
橋裏への飛び込みと飛び立ちについて

このように、橋裏を歩いて橋の縁まで行き飛び立つのではなく、丸太の裏から直接飛び立つことが確認できました。

飛び立ちの少し前にはルリタテハが外から橋裏に入り込み止まりそうになるシーンも観察。このことから、橋裏へ止まるのも、橋の縁に一旦止まりそこから歩いて裏側に回るのではなく、直接橋の裏に飛び込んで止まると推測されます。

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渓流沿いの蝶(2)

2017-05-17 16:39:00 | 
渓流沿いの蝶(1)はこちらをご覧ください。

5月16日
晴れの予想が裏切られ曇りがちで現地の気温も約18℃(11時15時)と低く、蝶影は薄めでしたがアサギマダラとスミナガシに出会え、コジャノメ、イチモンジチョウとともに初見となりました。


コジャノメ、イチモンジチョウは砂利の上での休止。無彩色で面白みに欠けますね。


イチモンジチョウ


コジャノメ♂


同一個体


スミナガシは帰り際の薄暗い路上で長時間吸水するのをじっくりと撮影。
気温が低いせいか近づいても不活発でした。薄暗いためフラッシュをたくとまったく異なる色あいになったので、ISO 3200に上げて撮影しました。


スミナガシ

アサギマダラは渓流沿いの高所をゆっくりと飛び去り、撮影できませんでした。

民家のオオムラサキツツジにはカラスアゲハが2頭来ていました。


カラスアゲハ

ここで今年の初見一覧を。

♪初見一覧
3月03日  ベニシジミ、モンキチョウ、モンシロチョウ
3月20日 コツバメ、ミヤマセセリ、スジグロシロチョウ
3月22日 ルリシジミ
4月10日 ツバメシジミ
4月12日 ツマキチョウ
4月15日 キアゲハ、アゲハチョウ
4月18日 ヤマトシジミ(すでに汚損)
4月19日 コミスジ
4月20日 ウスバシロチョウ、ツマグロヒョウモン
4月23日 カラスアゲハ
5月2日  ヒメウラナミジャノメ
5月2日  ジャコウアゲハ
5月5日  モンキアゲハ
5月5日  アオスジアゲハ
5月5日  ダイミョウセセリ
5月8日  ミヤマカラスアゲハ
5月8日  クロヒカゲ
5月11日 アオバセセリ
5月11日 オナガアゲハ
5月12日 クロアゲハ
5月12日 コチャバネセセリ(未撮影)
5月16日 コジャノメ
5月16日 イチモンジチョウ
5月16日 アサギマダラ
5月16日 スミナガシ

いよいよゼフィルスの季節がやってきますね!
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渓流沿いの蝶(1)

2017-05-17 16:24:00 | 
5月12日

最高気温27℃の予報。林道は23~24℃で凌ぎやすかったですが、正午頃から曇りがちになり苦戦しました。

オナガアゲハが多数ミツバウツギで吸蜜を繰り返していました。


オナガアゲハ


オナガアゲハ(別個体)

数は少な目でしたが、サカハチチョウはミツバウツギでの吸蜜や地面で止まる行動が見られました。


サカハチチョウ


サカハチチョウ(別個体)

アオバセセリは1頭しか見られませんでした。薄暗いのでフラッシュ撮影しまあしたが、眼が光ってしまう難点がありますね。


アオバセセリ
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