四季おりおり

自然散策そして音楽のことなど・・・ 
2010年秋より里山・谷戸歩きで見た風景や蝶・花の紹介が増えてきました。

近くでツマグロヒョウモンに会う

2005-10-15 15:00:00 | 
今日、相模大野の家の近くを自転車で走っていたら、ツマグロヒョウモンに出会いました。近くには別の個体も飛んでいます。昨日の朝は、我が家の赤レンガの塀にとまっていました。昨年までは見かけなかったので、今年から急に増えだしたようです。
この蝶は、元々南方に分布する種類だったのですが、調べてみると、温暖化のために北上を続け、最近では東京でも見かけるようになったようです。スミレの仲間を食草として利用し、パンジーやスミレは庭や公園にたくさんあるので自然に増えたのだろうとのこと。
そもそもヒョウモンチョウの仲間は、雄も雌もヒョウの模様の蝶が多いのですが、ツマグロヒョウモンは、雌雄の模様が異なり、雌は沖縄方面にいるカバマダラという毒蝶に擬態しています。毒蝶に似せることで鳥に食べられることがなくなる、というわけです。ところが、カバマダラもいない本州を北上し続けているわけですから、カバマダラを知らない本州の鳥たちはそれを食べるのでしょうか、食べないのでしょうか。
西日本にしかいなかったナガサキアゲハも数年前に平塚市で見かけました。今まで見かけなかった蝶に出会うようになるというのも、友遠方より来たる、という心持ちがして、思わず声をかけたくなってしまいます。

カバマダラに擬態する蝶
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アオスジアゲハ(最終回)

2005-10-08 22:33:00 | 
アオスジアゲハの最終回です。

...........☆☆☆.............

10月6日(金)
お盆があけてから、アオスジアゲハは時々見かける蝶という感じで、ひところに比べると随分少なくなりました。アオスジアゲハの吸蜜している花園は、神谷町近辺を探し回っても見付かりませんでした。アオスジは飛翔力が強いので、皇居とか日比谷公園、浜離宮の方まで花を求めにいっているのかもしれません。その場所を知りたいものです。
アークカラヤン広場で毎週金曜日に演奏されていた昼休み無料コンサートも9月30日で終わってしまいました。今日の昼休みに反対方向の増上寺まで歩いたところ、久しぶりにアオスジアゲハに出会い、とても親しみ深く感じられました。
職場に戻ると、黒いワンピースにブルーの布を腰に巻いたおしゃれな女性にばったりと出会いました。そこでなんと声をかけたのかは、秘密にしておきます。
最後に、クスノキについて、日本アウトドアネットワーク「空へ」2000年4月号に載っていた記事を紹介します。

「クスノキ(楠) 僕は『となりのトトロ』に登場する木だよ。葉をこすると樟脳のにおいがするんだ。アオスジアゲハが卵を産みにくるよ。」これを見た子供たちは『となりのトトロ』に出てくる巨木がこんなに身近にあったことを知って喜ぶに違いない。そしてきっと葉っぱを手にとってこすり、その臭いを嗅いでみるだろう。そうすると家の箪笥の引き出しをあけたときと、同じ臭いがするのを発見するはずである。その日以来、子供たちはその木のそばを通るたびに、アオスジアゲハが舞っていないか見上げることだろう。
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八幡神社の夏祭り

2005-10-08 16:03:00 | ノンジャンル
今日は神谷町にあるオフィス真向かいの八幡神社で夏祭りがありました。町内会からもらった200円の食事のみ物券3枚を各自持って同僚4名でいく。ビールや枝豆と交換して飲んでいると、東京音頭や炭坑節が始まりました。
なにげなく過ごしていましたが、だんだんと和太鼓(長胴宮太鼓)のリズムが良くなり、盆踊りよりも太鼓の方にこの祭りは熱がこもっている様子でした。
法被(ハッピ)に短パン姿の威勢のいい女性が、実に軽快に全身の柔らかいしなりを利かせてたたいています。今日は、日頃の練習の成果を発表する晴れの舞台と見えて、順番に男女4名の弟子がやぐらに上って叩いていました。


夏祭り風景 (写真提供 小林さん)

すると、師匠と思しき筋肉質の中年の男性が、神社の神聖な水で体を清めてから、いざ!とばかりにやぐらを上っていき、バチを自在に操りながら、バシバシと和太鼓を打ち鳴らしました。
ヤグラの上には明るい照明が照らしているので、神社の森に住んでいるアブラゼミたちがブンブンと弧を描いて飛び回り、太鼓をたたいている人の顔を掠めていきます。さすがに威勢のよい女性もバチで追い払いながら熱演していました。この辺にはミンミンゼミも多く鳴いているのですが、灯火に集まるのはアブラゼミの習性でしょうか?
そんなこんなで、とうとう盆踊りにはほとんど目もくれず、和太鼓のリズムに酔いしれた夏祭りでした(8月11日、木曜日)。
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アオスジアゲハ(その5)

2005-10-08 15:07:00 | 
8月8日(月)
今朝、神谷町駅の4b階段を出たところにあるクスノキ並木を出勤前に見上げたら、2頭のアオスジが木の上の辺りを探し物でもするように飛んでいました。並木の周りは空間になっていて明るい。そういうところでは、8時頃でも活動していると理解しました。

8月9日(火)
今朝も神谷町4bから出てクスノキ並木を見上げてみました。アオスジは1匹でしたが、木の上の方を飛び回ってどこが産卵するのにいいか探している風でした。アオスジは新しい芽に産み付けるとのこと。クスノキはどの木も外側や先端が草色に明るい新芽で覆われていて、選り取り見取りという感じです。飛び回って自分の縄張りを主張しているのかもしれません。
クスノキの葉は樟脳を含むのでほとんどの虫は寄り付かないそうです。しかし、アオスジだけはそれが毒として作用しないように進化したので、クスノキの葉はアオスジだけが食べて育つことができるのです。
谷間の公園のアオスジが来る木の下には「カクレミノ」という札がかかっていました。隣り合って3本植わっています。花期は7,8月から11月にかけて。今日はカクレミノのところに1,2頭飛んでいました。乱舞するには程遠く、広い範囲で見ても出会う数は徐々に減っているような気がします。とすると8月第1週までがピークだったのか。アオスジアゲハは年に3回羽化するので、また秋口になったらたくさん会えるのかもしれません。

カクレミノ


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アオスジアゲハ(その4)

2005-10-01 18:02:00 | 
アオスジアゲハ(その4)までめでたく書くことができました。観察を続けると次々に新しい事実に出会います。でも、5日金曜日の暑さには逆らうことができませんでした。来週は花がもっと開いてアオスジが乱舞しているのを見ることができるでしょうか?
仕事以外の世界に音楽と自然探索がある。どちらも奥が深くて面白い。

8月1日(月) 『朝の花壇を見てみる』
アオスジアゲハが花に止まっている姿は、まだ見たことがない。朝のうちに吸蜜しているのでは?それを確かめたくて、いつもより早い電車に乗って国会議事堂で下車し、溜池山王駅を通ってサントリーホールの上にあるアークガーデンに行き、花壇を見渡しました。それから、スウェーデン大使館に近い「ビルの谷間の公園」を通って神谷町に向かいましたが、どこへいってもアオスジやそのほかの蝶は一切見かけませんでした。
この時間帯は、ミンミンゼミが大合唱しますが、蝶たちはまだ林の中でお休み中のようです。

8月2日(火) 『快活な蝶』
以前カップルでゆったりと飛んでいたのを見た「ビルの谷間の公園」に行ったところ、水溜りの向こう側の木の上の方で太陽の光を浴びながら3,4頭のアオスジアゲハが戯れるように飛んでいました。彼らなりに、かなりの大サービスだったように思います。
緑色っぽくて見分けにくいですが、小さな花が咲いていて花に止まって吸蜜行動をとっている様子も伺えました。とにかく、今日は初めて吸蜜しているところを目撃できた、ということで万歳!
今日の様子を見ていて、アオスジは明るいところが好きな「明るい性格」の蝶だと感じます。木陰を飛んだりはあまりしません。そしてとにかく飛び方が早くて、飛んでいるところを写真に収めるのはほとんど偶然といっていいくらいでした。本当に「快活な蝶」という印象です。

8月3日(水) 『昼間が活動時間のようだった』
今日は、無料コンサートもそこそこに、観察を続けました。
さらに昨日見た花のところに多くの個体が集まっていました。蕾が開いて花の数が増えたのでしょう。もう確実に蜜を求めている行動です。
他の人の写真でもアオスジアゲハは、昼過ぎに花に止まっていることが多いようですし、自分の目で見ても昼間は食事にそして愛を求めて盛んに活動している時間帯なのでは、と理解ました。
今日もカップルの低空飛行に出会いました。通常は敏捷に飛ぶアオスジもほんとうに無用心にすぐそこを二人でゆらゆらと舞っています。携帯で写真を撮っていたら、2頭は並んだまま風に流されて青空を背景に向こうのほうへ行ってしまいました。
幸いなことに都会の人たちは、こんなにアオスジアゲハが近いところを飛んでいても、誰ひとり捕まえようとする人はいません。でも、僕のように関心を示す人がほとんどいないというのはちょっと寂しいような気もします。こんなに美しくけなげに生きているのに・・・。
そのほか、1頭で低い木を調べるように飛ぶ個体がいたので、よく見るとクスノキの若い木でした。産卵場所を探していたのだと思います。

8月4日(木)
食事後、谷間の公園に立ち寄る。火曜日は3,4頭なら、水曜日は5,6頭、今日は7,8頭が花の近くを飛交って蜜を吸っています。

8月5日(金) 『猛暑到来』
今日は、あまりにも暑いので、アークカラヤン広場行きやアオスジアゲハの観察はやめにしました。ニュースによると36度の猛暑だったそうです。神谷町一帯はミンミンゼミがますます元気さを増して夏本番というところです。

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