日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

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「憲法9条があるから、戦争に行かない」というなら、なぜ憲法を変えるのか

2014-12-05 | 国政のこと

 衆議院東京23区の自民党候補が、次のような演説をしたとのこと。

 「集団的自衛権も今年の夏、閣議決定で限定容認となっていろんな意見をききます。…70年近く平和だった我が国日本がこれで戦争できる国になっちゃうんじゃないの? 若い人たちが戦地に行く戦前の世界にまた逆戻りしちゃうんじゃないの? このような声たくさん聞くんです。しかしみなさん、冷静に考えてみてください。われわれには憲法9条があるんです。私どもの憲法改正草案をみてください。9条ちゃんとあるんです。戦争の放棄、これを謳っているんです。である異常は、日本の若者が遠く離れた海外に行って戦争をおこなう、現行の憲法、法律がある限り、集団的自衛権が限定容認されようが、日本の若者が戦地に行くことはありません」

 その後、抑止力が必要だ、新3要件が歯止めとして充分すぎるなどが語られます。

 そして「軽々に日本は戦争に行ってしまう、日本は戦争に巻き込まれるという人は、日本人の気持ちをわかっていない。平和の気持ちがどれだけ大きいのか、日本の民主主義がしっかりしているのか。このことを信用していないことの現れだと思います」と言っています。

 いろいろと言い訳していますが、それだけこの問題に対する国民の怒りが強いことの反映です。暴走する安倍政権が、こうした国民の声に耳を傾けずわが道を行くことは、日本が国際社会からより孤立し続ける結果しかうみません。

 ※自民党候補が話した内容については、演説を聴いた方が録音したものを参考にしています。

■自民党憲法改正草案は、憲法9条を骨抜きにしている

 まず、「われわれには憲法9条があるんです。私どもの憲法改正草案(以下、草案)をみてください。9条ちゃんとあるんです」と言いますが、自民党憲法改正草案はどうなっているでしょうか。

 第二章 安全保障 第9条(平和主義) 1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動としての戦争を放棄し、武力による威嚇及び武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては用いない。 2 前項の規定は、自衛権の発動を妨げるものではない。

 現行の憲法9条は、第二章 戦争の放棄となっていますが、草案では「安全保障」に変えられています。また、現行憲法では9条2で「前項の目的を達するため、陸海空 軍その他の戦力は、これを保持しない。 国の交戦権は、これを認めない」と明確に書いていますが、草案では「自衛権の発動を妨げるものではない」と明確に集団的自衛権を認めています。

 さらに、草案は9条の2で国防軍の存在を明記しています。国防軍については、石破幹事長(当時)が「『これは国家の独立を守るためだ。出動せよ』と言われたときに、いや行くと死ぬかもしれないし、行きたくないなと思う人がいないという保証はどこにもない。だから(国防軍になったときに)それに従えと。それに従わなければ、その国における最高刑に死刑がある国なら死刑。無期懲役なら無期懲役。懲役300年なら300年。そんな目に遭うぐらいなら、出動命令に従おうっていう。人を信じないのかと言われるけれど、やっぱり人間性の本質から目を背けちゃいけない」(2013年7月16日「東京新聞」)と発言。

 そもそも、集団的自衛権というのは、自分の国が直接の武力行使に合わない場合でも、他国に武力の行使をおこなうことをいいます。つまり、アフガニスタン報復戦争やイラク戦争のような戦争に、日本の自衛隊が出て行くことになるのです。

 そして、この間の国会質問でも明らかになったように「戦闘地域には行かない」「武力の行使はおこなわない」というこれまでの歯止めを外すことが明らかになっています。

 つまり、日本の自衛隊がアメリカが起こす戦争に駆り出されるということになるのです。

■実際の戦闘行為だけにとどまらない戦争の恐ろしさ

 戦闘地域に行けば、戦闘行為によって命が失われる危険があります。高遠菜穂子さんが「戦地では、相手が銃を撃つ前に自分が銃を撃たなければならない状況にある」と話をされていましたが、兵士はみなそういう極度のストレス状態にあるのです。

 直接の戦闘行為だけでなく、帰還した兵士たちを襲っているのがPTSD(心的外傷ストレス障害)です。米軍では、1日当たり帰還兵が22人も自殺しているというショッキングな報道もあります。

 つまり、直接の戦闘行為だけでなく、その後も若者やその家族の人生が破壊されるのが戦争なのです。

 自民党候補は「日本人の気持ちをわかっていない」と批判している気になっているかもしれませんが、日本人の平和の心を踏みにじっているのが安倍政権です。

 日本共産党の松村候補は、「うちの子も、よその子も絶対に戦争にはやらない」と演説で訴えていますが、どちらが本当に日本の未来を考えているのか見極めていただきたいと思います。

 日本共産党は、憲法9条を生かした外交力で、北東アジアの平和と安定を築く対案をしっかりと示して、集団的自衛権を許さないために国会内外で力をつくしています。(日本共産党の政策はコチラ

■言い訳ばかりの自民党を徹底的に追いつめる選挙に

 青年会議所主催の討論会でも、自民党候補は「今回の総選挙については、この“大儀”についてやはりさまざまご批判の声をいただきます。やはり、我々が何と申しましても、7割の方が今回の解散・総選挙について納得できていない。このような声があるということを我々は民主主義のなかで重く受け止めなければいけないと思っております」と話しています。

 今回の総選挙、自民党はあれこれと言い訳ばかり。国民のたたかいが、自民党政治を追いつめた結果の総選挙だということが、選挙戦を通じて明らかになってきました。

 安倍首相が、この時期に選挙をやって失敗だったと悔しがる結果を出すために残りの期間、全力で奮闘したいと思います。

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