「残業よろしく」と上司から言われれば、断りにくいというのが日本の現状です。
さらに言えば、仕事の量が膨大すぎてとても時間内では終わらないということも多々あります。
日本では、労働基準法36条の特別条項(いわゆる「三六協定」)によって、残業時間が青天井となり上限が定められていないのです。
さらに、「三六協定」で結ばれている残業時間が、厚労省が定める過労死ライン「月80時間」を超えている企業が多くあります。
「時間外労働の限度に関する基準」を厚労省は設けていますが、実際には法律に規定がないために拘束力がありません。そこでは、1カ月の残業時間について45時間と定めています。
日本共産党はさらに踏み込んで、まずは月30時間にすべきだと求めています。
先進国の中で、残業時間の上限が規制されていない国は日本だけです。
「働かせ天国、働きすぎ地獄」という事態を生みだしている根元には、この問題があります。長時間過密労働によってもたらされるのは、過労死、過労によるうつ病などの疾患など本人と家族にマイナスの影響です。
同時に、日本企業の中でも企業内の努力で残業しないで経常利益をしっかりと出しているところも存在しています。
2008年当時なので現在はさらに進んでいるかもしれませんが、ドイツのフォルクスワーゲンでは会社が選挙で選ばれる労働者の代表による「経営評議会」に6日前までに残業の提案を行い、「経営評議会」がOKした場合のみ残業ができるというルールになっています。しかも、残業時間の上限は1日2時間、年60時間に限られているのです。(参考『これが人間らしい働き方のルール』市田忠義監修)
長時間労働を是正していくことは、すなわち余暇が増えることになります。日本企業は基本給を下げて、残業時間や手当部分を増やすことにより社会保険料などの企業負担分を減らす傾向があります。賃金も含めて8時間働けばまともに暮らせる社会の実現が必要です。
長時間労働をなくしていくことは、子育て中のママパパにとっては心の余裕を持つことができるでしょう。少子化の克服が叫ばれていますが、教育費など子育てに関する経済的負担の軽減と合わせて、長時間労働の是正はその克服に大きく寄与することは間違いありません。
野党4党で「長時間労働規制法案」を国会に提出しました。参院選──野党共闘の成功と日本共産党の躍進で長時間労働是正を現実のものにしましょう。
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