全国自治体病院経営都市議会協議会主催の「第9回地域医療政策セミナー」。
1つめの講演は、特別養護老人ホームなでしこ荘の荒木信生副施設長が「社会環境の変化を見据えた病院建設と運営=全室個室の病院が意味するもの=」と題して。
無料低額診療をはじめとして、低所得者に対する医療をいかにして保障するのかが非常に勉強になりました。重要なミッションです。
さて、2つめの講演は、高知大学医学部家庭医療疫学講座の阿波谷敏英教授が「地域医療と自治体病院」と題して。
90分間、噺家のごとくしゃべりつづけたわけですが、地域医療に対する「熱意」を感じました。
いまの「医療崩壊」がなぜ起こっているのかという問題提起から、話はウルトラマンとアンパンマンへ。
阿波谷先生曰く「ウルトラマン」型地域医療とは、
・ウルトラマン一人が圧倒的に力がある
・科学特捜隊とは話をしない
・任期は一年
・M78星雲=医局
・燃え尽きて帰っていく
・なんとなく悲壮感がある
一方、「アンパンマン」型地域医療とは、
・地域住民と等身大
・平和なときも、その辺をウロウロしている
・大技がないが環境にもやさしい
・強力なバックアップ=ジャムおじさん
・苦楽をともにするスタッフ=食パンマン、カレーパンマン、メロンパンナちゃん、天丼マン
だというのです。
地域医療に必要なのは、アンパンマンのような日常的に地域の中で住民の健康を守る仕事であり、毎回一人で違う怪獣とたたかうウルトラマンではないといいます。
その意味で、地域医療の救世主はアンパンマンです。
さらに、Kerr White(1961)の研究によれば、1カ月の間に病気になる人は、成人人口1000人あたり、750人。そのうち医師にかかるのが250人。さらに入院するのは9人。他の医師に紹介するのは5人、大学病院に紹介するのは1人だということなのです。
これまでの医療が、ウルトラマン養成型だったのに対して、阿波谷先生はアンパンマン養成型にすべきだというのです。
それは、「地域医療=棚田」論でもわかるといいます。「地域医療=棚田」論とは、その地域の特性に合わせた棚田が必要だというもの。斜面につくる棚田は効率が悪いように見えるが、生活には不可欠であり、棚田は山の保水力を高めているというのです。そして、手がかかってもこうした小さな力を育てていくことが下流域の洪水を防ぐことになるという考え方です。
高度医療は必要ですが、高度医療ばかりに目を奪われていると、気づいた時には地域医療の崩壊が始まりその波が高度医療を担うべきところに襲いかかっていくことで、医療崩壊が起こっていくという視点です。
とりわけ、都市部への集中(地方でも県庁所在地への集中)が起こり、地域偏在の問題は非常に深刻です。これらを克服するとりくみも興味深く聞きました。
地域医療再生のためには、
・医療機関の役割、必要な機能を明確に
・地域全体が立場を超えて、知恵と汗を
・地域医療を守り育てる視点
・点から面へ、制度から文化へ
がキーワードだと強調されました。
何がミッションなのか、何のために存在しているのかを常に問いかけながら、住民、医療関係者、議会、首長が当事者意識をもつことがその一歩であり、そのための仕組みをどうつくるかがカギだと感じました。
にほんブログ村←ブログを見ていただきありがとうございます。ぜひ、応援クリックをお願いします。
┏┓池川友一|日本共産党町田市議会議員
┗╋━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【事務所】
〒195-0061 町田市鶴川5‐10‐4
電話・FAX/042(734)1116
メール/up1@shore.ocn.ne.jp
※無料のなんでも相談、法律相談もおこなっています。なんでもお気軽にご連絡ください。
人間の心を壊し、人間社会を壊す、嘘に塗れた情報犯罪組織の危険を多くの人に広めてください。
尚、この組織は、通信傍受の様な国家的な技術を持っており、携帯電話・パソコンの情報はすべて盗みとられていると考えていておいてください。盗んだ情報は個人を(取り込む為・支配する為、あるいは叩く為)に最大限利用されています。