ゲゾラ・ガニメ・カメーバ決戦!南海の大怪獣は本多猪四郎作品の集大成

 先日DVDでゲゾラ・ガニメ・カメーバ決戦!南海の大怪獣を見たのだが、
かなり既視感があって見れば見るほど本多猪四郎監督作品の集大成
という感じだ。

 54ゴジラから始まり69年のオール怪獣大進撃まで特撮作品を撮り
続けていた本多監督だが今作を撮った後は帰ってきたウルトラマン
やミラーマンなどTVシリーズの監督をし、75年のメカゴジラの逆襲
が最後の監督作品となっているのを見ると今作が本多監督の集大成
という雰囲気である。

 まず特撮が怪獣総進撃以来の有川貞昌で劇伴が伊福部昭、主演が
久保明で土屋嘉男に佐原健二や藤木悠に堺佐千夫ら本多監督作品で
必ず見かける俳優が目立つ。

 特に佐原健二演じる産業スパイ・小畑誠は海底軍艦の海野魚人と
同じようなキャラで、うさん臭さ満点のいい味を出している。

 もっとも宇宙生物に憑依されるキャラなので土屋嘉男も出演して
いる事から、そういったキャラは土屋嘉男が演じるのでは?と思っ
たのだが生物学者の宮恭一博士を演じていた。

 また舞台であるセルジオ島の雰囲気はモスラのインファント島だ
しゲゾラの集落襲撃で島民が逃げ出す中、中村哲演じる祈祷師・オ
ンボが逃げずに祈祷をささげるも触手に絡まれて投げ飛ばされるシ
ーンなどは大怪獣バランで瀬良明演じる神主がバランに対して祈祷
を捧げるが倒れて来た大木の下敷きになって圧死するシーンが被る。

 こういったシーンは怪獣が出現する中で警察官が避難民の交通整
理をしているシーンを彷彿させるし、小畑が
最後にヒロイン・アヤ
子の説得で自我を取り戻して自らの体内に寄生する宇宙生物を抹殺
すべく火口へ身を投じるのも本多監督らしい演出だろう。

 そういったわけで本多猪四郎監督らしい演出を見る事ができる作
品だろう。

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