試合運びのメリハリとトラックレース

 日本がグループステージで3連敗を喫したコンフェデ杯で最も印象深かったのは
3-4で逆転負けを喫したイタリア戦だろう。

‘カテナッチオ’の異名を取る堅守のイタリアから3点を取るとは思わなかったの
だが、
4失点も喫したディフェンスの甘さは1年後のW杯では致命的だし合計
9失点というのは
いかにも多過ぎる。

 失点の場面を見ていると ここ一番のポイントでの集中力の欠如を言われる
ものの、90分間フルに集中するのは当然ながら厳しいのでメリハリを上手く
付けなければいけないのだが日本の試合運びは一本調子でメリハリがないと
よく言われる。


 個人的に日本人のメリハリのなさや試合の駆け引き下手というのはマラソンと
トラック競技の差があるかもしれないと考える。


 日本人が大好きなマラソンは いかにイーブンペースを守るかというのが基本で
意図的にペースを上げる事はあっても落とす事がないのに対し、1500mから
10000mのトラック競技ではインターバル走のような感じでペースを上げ下げ
して揺さぶるので当然のように駆け引きが重要だ。


 最近のマラソンは10000mを4本走るようなトラックレース化しているので駅伝
ばかりに力を入れてトラックレースを蔑ろにしている日本の長距離陣が この駆け
引きに付いて行けないというのも日本のマラソンが低迷している原因の1つだろう。


 つまりマラソンは基本的に同じペースでメリハリがなくても何とかなるのに対し
トラックレースはペースを落として休む時もあれば、一気にペースアップするという
メリハリが必要になる。


 日本の戦い方にメリハリがないといわれるのはマラソンのイーブンペースのような
リズムで生真面目に試合を進めるので ここ一番の場面での集中力が浅いのに
対し、ヨーロッパのチームは試合中に適度にペースダウンして休む代わりに ここと
いう場面では強い集中力を発揮するのではないだろうか。


 それを考えればザッケローニ監督がイーブンペースのリズムで試合をしがちな
Jリーグでプレーする国内組よりも、メリハリの効いた中での試合に慣れている
海外組を中心に据えるというのも分からないでもない。

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