東京多摩借地借家人組合

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住宅セーフティネット法改正されて5年、機能しないセーフティネット

2023年04月13日 | 住宅セーフティネット
 改正住宅ネット法が2017年10月に施行され、5年が経過した。新たな住宅セーフティネット制度は、①住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録制度、②登録住宅の改修・入居への経済的支援、③住宅確保要配慮者のマッチング・入居支援の3本柱とされているが、5年経過数も同制度は全く機能していない。

①の高齢者や障が者など要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅の登録は2月4日現在、全国で83万戸を超え、東京は4万9796戸と当初の目標を大幅に超えた。しかし、実態は賃貸住宅大手の大東建託の物件が約95%を占め、ビレッジハウスが約3%を占める。

登録物件のビレッジハウス芝浦の3DKの60㎡の物件の家賃は月額20万3千円、新宿の木造共同住宅の40㎡の1R物件が家賃月額13万5千円と高額な家賃の物件が多い。全て家賃保証に加入することが条件で、保証会社の審査に落ちると入居できない。

② の経済的支援(家賃低廉化補助)のある要配慮者専用住宅登録物件を調べても見当たらない。    
というのも、自治体が家賃低廉化補助を行っている自治体は東京では墨田区、世田谷区、豊島区、練馬区、八王子市の5自治体しかなく、全国でも2021年度の実績で僅か298戸しかない。

③ の要配慮者への入居支援については、居住支援協議会や居住支援法人への補助金も支給され(十分ではない)、居住支援活動は活発になった。
(東京借地借家人新聞より)

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