ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

夢で見たインドの聖地「リシケシ」

2017-05-21 01:36:10 | エッセー
 「故郷」をハミングしている自分の声で目が覚めたが、そこはインドの
ガンジス河の上流域のヨーガとヒンズーの聖地、リシケシのアシュラム
だった。「ヨガニケタン・アシュラム」は、山の上にあり、ガンジス河が
一望できる素晴らしい環境だった。夕方になるとヨーロッパ人の男性達が
ギターを弾いて歌っていて、私達がそこを通ると「一緒に歌わない」と誘わ
れ、毎日そこで一緒に歌った。彼女達は流ちょうな英語で、私も片言だが
会話もとても弾んだ。彼らは日本の歌も沢山知っていて、ギター伴奏でみんな
で歌ったのは、本当に楽しい思い出だが、私が見たのはその頃の夢だった。


 

それは30年以上大昔のことだが、ヨーガの指導者なのに、私はまだ瞑想状態を
体験できず、毎日早朝瞑想したり、座禅道場へ通ったり、いろいろ試行錯誤して
いた。そんなときある先生の道場で、「聖地リシケシに滞在し修行するツアー」
があり、私は迷わずそれに参加し、憧れのリシケシへ行ったた。
 首都デリーからおんぼろな路線バスで8時間以上かけて、ビートルズが修行
したそうで、かなり有名になった「シバナンダ・アシュラム」に着いた。
 冷たい雨の降る中門前で約4時間待たされたが、何故かそこに宿泊できず
そこから随分離れた粗末な「ツーリスト、バンガロー」へ宿泊し、早朝暗い道を
約4・50分位歩き「シバナンダ・アシュラム」へ通った。

 そこには求めて来た「瞑想」の講座はなく、私は本当にガッカリした。
昼間はホテルから近いガンジス河の清流の音を聞きながら、「せっかくリシケシ
まで来たのに、瞑想の時間がない、何のために・・・」と、とても悲しくて何度
涙を流した事だろう。ツアー仲間は多分20人ほどだったが、その中の若い二人組
の女性と仲良くなり、そんな気持ちを打ち明けたら「実は私達も同じ気持ちです」と
言われた。3人で相談しその後の観光旅行は、潔くパスし宿泊できることになった
「ヨガニケタン・アシュラム」に滞在する事を決意した。
 何より嬉しかったのは、そのアシュラムには、求めていた「瞑想」が、朝夕二度も
あったことだった。

 その頃は日本人など滅多にいず、インド人やヨーロッパ人が多かったので
私達美女?グループは大変歓待され、楽しい事が沢山あったが、夢で見たのは
その一つだった。その頃ご高齢のため体調を崩して、静養中の
「スワミ・ヨーゲシバアラナンダ」(アシュラム最高指導者、日本でも「魂の科学」
出版)にお会いできて、さらに幸運なことに、個人別に「世界で唯一つのマントラ」
を授与されたことだ。懐かしいリシケシの夢を見て、すっかり目が冴えて昔の
事を色々考えてしまったが、それにしても月日の流れは何と早いのだろう。
 あれから30余年私も年をとったと、つくづく思った真夜中だった。
コメント
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