洗面所に設置してあった洗濯機の音が突然可笑しくなったのは、歯磨きをしていた
時だった。もしも気がつかなかったら、水がないまま時間まで回転していて、多分
中で回っていたものはみんなボロボロになっていたかも知れない。
我が家を建築した23年程前、その頃は多分乾燥付き洗濯機などなく、乾燥機を
別に設置した。住んでいるのは3階で、2階には私のスタジオがある、通りに面した
3階ベランダに洗濯物がはためいているのは、とても嫌だと思ったからだ。
でも、長年お手伝いをしている人に「洗濯物が傷むし、南向きのベランダで、直接日光
に当てた方が健康にも良いのでは」と反対された。「確かにそうだ、スタジオの人が3階を
見上げる訳でないし」と納得した。ほとんど使用しなかった乾燥機は、大分前に故障
して廃棄した。それにしても23年間故障もせず、よくガンバって働いてくれたと
洗濯機さんに改めて感謝した。私は物にももしかしたら「心」があるのではと感じる
そのため、毎日自分のレッスンに使い、正確に時を教えてくれる「タイムスイッチ」を
ストップするときは必ず「ありがとう」と言う。
何かがはさまってきちんと閉まらず、「ピーピー」言う冷蔵庫に「ごめんね」と謝る
そそっかしいので、時折そんなことがあり、夫はニヤニヤしながら見ている。
これを書きながら、水害のため捨てられた電気製品の山を思い出したが、すべての
電気製品は使えなくなり、全部入れ替えなけらばならないのは、本当にお気の毒だ。
洗濯機だけでもすぐ買わなければ困るのに。あまりの異常気象、大形台風、自然界は
急ピッチで破壊され、恐ろしくこれから一体どうなるのだろう?
夜中に目覚め、いろいろ考えたらまた眠れなくなった真夜中だった。