気づいたら夫のセーターが二枚虫に食われていた。最近はウールや、カシミヤの
セーターばかりではないので、うっかりしていたが、もう着られない程になって
いて、これからは注意しなければならないと思った。
その時大分以前夫に、アーガイル柄のセーターが出てきたが、買ったときは案外
安かったためか、だんだん毛玉が増えてきて、とても着せる気にはならず、しばらく
ほっておいた。実はそれは夫にとても良く似合った。
何とか毛玉を取ってもう一度着せたいと思ったのは、夫はいつもファッション
チェックされているからで、毛玉を取ろうとしたが、なかなか取れなかった。
そのため小はさみで毛玉を切り、それをガムテープで取ったが、なかなか手間が
かかる。そんな作業は案外好きなので、夢中でやっていたら、前の部分だけで気づかず
に驚くほど時間が過ぎていたが、これもベルグソン時間かしらと思った。
ちょっと疲れたので、自分のレッスンをしたら、丁度お昼になった。
※こんなに使ったガムテープ
どうせなら好きな音楽を聞こうと、久しぶりにアルゼンチンタンゴにした。
思い起こせば思春期に、初めて聞いたアルゼンチンタンゴに感動し、それがきっかけ
となり、ソシアルダンスにのめりこんだ。音楽を聴きながら、昔の思い出に浸って
セーターの毛玉取りに一所懸命な自分、何だかとても可笑しかった。
若い頃にはあまり私を知らない人達は「え!あなたがお子さんの服作ったの?お裁縫
もするんだ」とか「料理が好きなんて以外」などとよく言われた。
どうも私は派手好きで、何もしない女に見えたようだが、独身時代の自分からは
想像できないほど家庭的だった。整理整頓はまるでダメで、お掃除は苦手だが、決して
嫌いではない。もしも生まれ変われるとしたら、次の世も絶対に女性が良いと思っている。