ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

10年間頑張っている介護している自分に感謝❣

2022-03-08 10:09:46 | エッセー

 暮らしている相手に絶えずイライラさせられたら、あなたは耐えられますか?

私は夫が生きている限り、永久にこの精神状態を強いられるのだ。

 と言っても淋しがりの私は、夫がいない生活なんて考えられないが・・・ 

彼は穏やか人だけれど、もしも私がそのネガティブな感情を毎日ぶつけたとしたら

恐らく凶暴になることだろう。そう短気な私ではないけれど、時にはどうしようも

ない感情に襲われることもある。そうかと言って、唯々諾々として言いなりになって

いるわけではなく、無論大きな声を上げることもあるが、それは必ず1回だけにして

いる。 すると彼は黙ったり、おどけたりするが、私が何故怒っているかを、よく理解して

いるからだ。

 これから高齢者が増えるにつれ、ますます認知症が多くなると思うが、その扱い方は

決して楽ではない。時にはどうしようもない気分になる。そんな時は、「夫は心理カウ

ンセラーとして私の生きた実験台で、この穏やかな状態をキープさせるのが私の運命だ」と

自分に言い聞かせる。こんな介護を子供達にはさせたくないし、また、子供達も我関せず

状態だが・・・そんな時が終わるのは「夫の死」以外ない。

 日常生活もほとんど不自由なくでき、治療を受けながらも健康を保ち、毎日晩酌を

楽しめるのも、人一倍神経の細やかな妻の私の貢献度だと思う。

 穏やかに進行していくが「美味しく食べられて幸せ」と、時々言う夫をもう少し

長生きさせたい。食事量が減った夫が、どうすれば食べてくれるか、工夫しながら

介護しているが、料理好きだから、それはそれでまた楽しい。

 

 

 

 

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