ビビッド能里子トーク・サロン

医学的にも珍しい満十年の認知症介護について。自己分析や気分転換、幸せを感じる心の癖の付け方、メチャ料理など楽しく書きます

月日は流れて・・・

2023-10-05 00:19:29 | エッセー
 認知症歴11年半以上過ぎて、生きている人は多分いないでしょう。
長年介護する私にとっては、お世話になっている主治医の先生にお会い
するのは気持ちが安定するからです。初め数年間は3か月に一度通院しま
した。体力の衰えは仕方ありませんが、今でもほとんど症状の変化はなく
穏やかな認知症優等生です。

 何年か前に新しくなった都立松沢病院は、私が今まで何か所か行った
大病院より明るくて、とても広々として立派です。
 また、広大な敷地にはさまざまな樹木があり、その雰囲気が大好きですが
足が弱くなったので、(これが最後かもしれない)と思いました。
 もう旅行も行けなくなりましたが、娘が1歳の時から夏とお正月は
必ず家族旅行しましたし、二人だけでも全国の行きたいところはほとんど
行きました。
 また、世界中自由に羽ばたかせてくれた夫を、友人達は「ちょっと神様」
と言いました。そのため、夫が70歳でリタイアしてから、感謝の気持ち
として、イタリア、スイスなど5か国最高の旅をプレゼントし、オリエント
急行にも乗りました。そんなことを思い出しタラ、胸がいっぱいになり、帰りは雨が降り出した広い敷地を、ゆっくり歩いた感無量の日でした。

コメント
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