目覚めたのは一体何時だろう?今の自分についていろいろ考えたが、(今私の心を
満たすものは、知的な満足や刺激で、決して快楽ではない)と言うことだった。
思えばその時代の一流の作家原作、監督、女優出演の映画で、私の振り付けを
主役の大スター女優に指導したり、九州、北海道、沖縄など、全国レベルで講演
八重洲ブックセンターの心理学部門で著書が1位になったり、テレビ番組に主役クラス
で出演したり、スタジオを3か所で経営指導したり。海外へも数えきれないほど
研修や観光した。今では考えられない程、華やかだった人生だったので、思い残す
ことなど何もない。
現在の夫の介護が中心の生活も、最近肉体的にはちょっと大変だなと思うが、決して
嫌ではないし、それらの工夫もやり甲斐がある。続けて二つの痛みを伴う病気になり
訪問診療の先生が「このままでは余命2週間」と言われ緊急入院した。
過去の緊急入院12回で今回は救急車13回の記録の夫。でも、私は心配しなかった。
何故なら「夫は生命力があるから大丈夫」と信じたし、結婚して66年「夫の健康管理
は決して誰にも負けない」と思うから。今では食欲が戻り毎晩晩酌をして、ほとんど
完食して「ああ美味しかった幸せ」と言ってくれる夫。
毎週二回治療しているが、未だ歩くのは辛そうで、ほとんどベッドで寝ていて
老化はかなり加速したけれど、相変わらず明るく二人でいつも笑っている。
でも、まだ一度も粗相もしたこともなく、素直で手がかからないため、私は時間を
縫って、求めているものに出合うため時折外出する。昨日はある文学の講座に出席したが
あまり私の感性に合わなかった。お互いにそう長い命ではないが、今でも「いつも心
燃やしていたい」困った自分の辟易しながら・・・今5時過ぎ、これから習慣の
「オンザ・ベッド・レッスン」をするつもりだが、外は朝なのに涼しくはない。