4月1日、東京文化会館大ホールで、ブリテン作曲のオペラ「ノアの洪水」を見た(ステージング;家田淳、指揮:加藤昌則、オケ:BRT アンサンブル)。
演奏会形式、字幕付き。
司会も兼ねた加藤昌則によると、公式の演奏記録がないので、日本初演かも(どこかの教会で演奏したことがあるかも)とのこと。
ストーリーは、旧約聖書の創世記6章から9章に記された、例の大洪水の出来事。
いきなり天上から「ノア!」と神の声がする。神はノアに、洪水に備えて大きな箱舟を作ることを命じ、そこに家族と共に入るよう、また
地上のあらゆる動物を、一つがいずつ集めてそこに連れて入るよう命じる。
すべての準備が終わり、ノアたちが箱舟の中に入ると、大洪水が起こり、箱舟は波の上を漂うのだった・・・。
この日、前半は曲目についての加藤昌則によるレクチャーと、波多野睦美によるブリテン作曲「民謡編曲集」の実演(ピアノ伴奏も加藤昌則)で、
後半が演奏会形式のオペラ上演だった。
以下は、加藤氏のレクチャーで語られたことのほんの一部。
この作品は、当時ブリテンが住んでいたオールドバラという田舎町の教会で、会衆が演奏するために作られた。
だから、聴く人はいなかった!みんなで演奏するために作ったものだから。
アマチュアが演奏することが条件だった。
オケ(弦)は3つに分かれていた。それもレベル別に!その分け方は以下の通り。
① 第3ポジションまで弾ける人
② 第1ポジションだけ弾ける人(つまり初心者)
③ 開放弦しか弾けない人(!)=左手の指をまったく使わない⇒つまり初めて楽器を触る人!
弦の各パートに1人プロがいた。リコーダー1人はプロだった。
打楽器はマグカップ(複数)を使う。教会なので、日用品で使えるものを使った。
以上、司会者の流れるような、分かりやすく的確な解説の後、休憩をはさんでオペラが始まった。
ノアとその妻、3人の息子とその妻たちが登場するが、息子たちのパートが3人共女声で書かれている。
したがって、ノア以外全員女性。これがまず引っかかる。
それと、児童合唱が頑張ってはいたが、「キリエ・エレイソン」が何度も繰り返されるのが単調で、あまり面白くない。
ゲイだったブリテンは、その田舎町でピーター・ピアーズというテノール歌手と暮らし、彼の伴奏をしたりしていた。
その町の教会で、周囲の人々とあまり打ち解けてなかったので、これを作って上演し、関係をよくしようとしたらしい。
その後、彼と人々との関係は改善したのだろうか。
加藤昌則という人の司会が素晴らしかった。この人は、続く歌曲のピアノ伴奏でも絶妙な名演を聴かせてくれた。
この日は、むしろ前半のレクチャーとソロの歌が素晴らしく、かけがえのないひと時だった。
演奏会形式、字幕付き。
司会も兼ねた加藤昌則によると、公式の演奏記録がないので、日本初演かも(どこかの教会で演奏したことがあるかも)とのこと。
ストーリーは、旧約聖書の創世記6章から9章に記された、例の大洪水の出来事。
いきなり天上から「ノア!」と神の声がする。神はノアに、洪水に備えて大きな箱舟を作ることを命じ、そこに家族と共に入るよう、また
地上のあらゆる動物を、一つがいずつ集めてそこに連れて入るよう命じる。
すべての準備が終わり、ノアたちが箱舟の中に入ると、大洪水が起こり、箱舟は波の上を漂うのだった・・・。
この日、前半は曲目についての加藤昌則によるレクチャーと、波多野睦美によるブリテン作曲「民謡編曲集」の実演(ピアノ伴奏も加藤昌則)で、
後半が演奏会形式のオペラ上演だった。
以下は、加藤氏のレクチャーで語られたことのほんの一部。
この作品は、当時ブリテンが住んでいたオールドバラという田舎町の教会で、会衆が演奏するために作られた。
だから、聴く人はいなかった!みんなで演奏するために作ったものだから。
アマチュアが演奏することが条件だった。
オケ(弦)は3つに分かれていた。それもレベル別に!その分け方は以下の通り。
① 第3ポジションまで弾ける人
② 第1ポジションだけ弾ける人(つまり初心者)
③ 開放弦しか弾けない人(!)=左手の指をまったく使わない⇒つまり初めて楽器を触る人!
弦の各パートに1人プロがいた。リコーダー1人はプロだった。
打楽器はマグカップ(複数)を使う。教会なので、日用品で使えるものを使った。
以上、司会者の流れるような、分かりやすく的確な解説の後、休憩をはさんでオペラが始まった。
ノアとその妻、3人の息子とその妻たちが登場するが、息子たちのパートが3人共女声で書かれている。
したがって、ノア以外全員女性。これがまず引っかかる。
それと、児童合唱が頑張ってはいたが、「キリエ・エレイソン」が何度も繰り返されるのが単調で、あまり面白くない。
ゲイだったブリテンは、その田舎町でピーター・ピアーズというテノール歌手と暮らし、彼の伴奏をしたりしていた。
その町の教会で、周囲の人々とあまり打ち解けてなかったので、これを作って上演し、関係をよくしようとしたらしい。
その後、彼と人々との関係は改善したのだろうか。
加藤昌則という人の司会が素晴らしかった。この人は、続く歌曲のピアノ伴奏でも絶妙な名演を聴かせてくれた。
この日は、むしろ前半のレクチャーとソロの歌が素晴らしく、かけがえのないひと時だった。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます