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ウクライナの人を人道支援することは大切だけど、それだけでは紛争は終わらない

2022-03-12 18:35:00 | そのほか
以前、ウクライナ侵攻について


そこで今日は革命やクーデターについて



 上記のブログで防衛省防衛研究所の人が話してたっていうことを書いたけど 
 (第二パラグラフ、1本目の線のあと)、その防衛研究所の人のすごさは、内部崩壊について触れていること。

戦争の決着としては、
・外から攻めていって相手に致命的な打撃を与えて和解させるか、相手を殲滅させる方法と、
・クーデターまたは革命を起こして内部から崩壊させる方法
の2通りがある。

 前者の外から攻めていく方法としては、前時代的な方法でたくさんの犠牲を払う。払いすぎる。
 建物を壊しつくし、人々の命も奪うという目に見えるものだけでなく、関係性とか、目に見えないものまで奪ってしまう。

 …というだけでなく、実はこの方法だと、戦争はトップの判断によっては、国民が殲滅するまで戦争は終わらない。



 日本人の戦争の歴史の記憶としては「太平洋戦争」になるが、太平洋戦争は、抜群に優れた天才的治世者「昭和天皇」にすべての権限が集約されていたため、国民は殲滅しないで(本土決戦を迎えずに)8月15日に終戦にできたというだけ。

 今回のウクライナ紛争、失礼ながらゼレンスキー氏もプーチン氏も昭和天皇ほどの知性があるかどうか…疑わしい。とくにゼレンスキー氏だが、一般にこの情勢であれば、ウクライナ政府はいったん退却し、どこかに亡命政府を作るという手を考えると思う。
 現状のようにキエフにみんな残ってしまったら(=本土決戦)、殲滅するしか、戦いを終わらせる方法はない。

 一般的には、源平合戦から第二次世界大戦のベルギー亡命政府まで、こういう状況の場合には、とりあえずいったん退却し、亡命政府を樹立して捲土重来を図るというのが普通だが、それをしないということは、戦前の日本の「鬼畜米兵」のように、相手が何するかわからないと思い込んでいるのか、それとも本当に相手(ロシア)は鬼畜米兵なのか?はたまたゼレンスキー氏に政治能力がないのか?・・・真相はわからないが、とにかく、ふつうは本土決戦は避ける。戦争にカッコよさを求めても意味ない。生きることのほうが大事なので、逃げる。



 したがって、この戦争の終結方法として考えられるのは、防衛研究所の人のおっしゃるように、内部からの崩壊による革命、クーデター(ないし暗殺)となる。

 しかし、革命がおこるには一般民衆の現政権への反対が、かなりの量必要になる。ところが、

プーチン氏支持率77%、侵攻前から10Pアップ 政府系世論調査

 政府系なので、信ぴょう性は疑問だが、支持率が上がっているという調査があるのだ。ただ、支持率が上がっている説明は、つく。NATO・G7のロシア戦略の失敗として。

 NATO・G7は、ロシアを孤立化する戦略をとってきた。
 そして、制裁をかけている。
 孤立化すると、情報は途絶える。
 しかし、制裁からくる苦しみだけは明確になる。

 なので、ロシアの人から見ると、
 「なんか制裁がかかって自分たちが苦しいけれど・・・だれのせい?」
 って考えるだろう。

 ここで、たとえ話。
  「いじめられっ子がいました。
   いじめられる子は苦しいです。
   誰が悪い?」
 反射的に
  「いじめる人」
 と答えたあなた!いまのロシアがそんな状況だと思う。

 「なんか制裁がかかって自分たちが苦しいけれど・・・だれのせい?」
  →制裁をかけるひとのせい
   NATO,G7、日本が悪い!!
 ってなる。

 自分たちが悪いとは普通考えない。また、孤立しているので、
 自分たちが悪いという情報も入らない。
 なので、「悪い人と戦っているプーチンさんはえらい!」となってしまう。
 結果として、上記の支持率は、まあ、当然といえば当然なのだ。

 このような状況では革命は起こらない。



 革命が起きて終わらせるには、海外からの人たちが団結して国内の人たちと結びつき・・・となるが、

 日本はウクライナ人の人道支援はいろいろしているが、
 在日ロシア人の保護・政治亡命支援などはしていない・・・
  戦争を終わらせる近道は、そっちなんだけど。



 ただ、革命が起きたとしても、革命後、どのように民衆を導いていき、新たに安定した政権を樹立していくかのノウハウは、世界的になくなっている。
 アメリカはこのノウハウを持ち合わせていないから、アフガニスタンにしろ、ほかのところにしろ、内戦の後ぼろぼろになってしまう。

 そもそも革命後、独立国家までを導き、成功したのは2パターンしかない。
 一つは、戦後の日本であり、この成功は天皇制から国民民主主義という無血革命を成功させた天才的治世者「昭和天皇」とそのほか優秀なスタッフ、先見の明のあるマッカーサー将軍がいたからできたことであり、再現性はないので、つかえない

 もうひとパターンは、戦後アジアの独立運動である。インド、インドネシア、ビルマ(いまはミャンマー)と、確実に成功している。これらは日本が背後にいて、成功させたものだ(そういう意味では台湾も。ロシア革命の明石工作はびみょ~だけど)

 ということで、日本にかかわったところしか、革命は成功していない。
 しかし、この成功は「陸軍中野学校」の卒業生によってもたらされたものであり、現在、陸軍中野学校の内容は、(少なくとも表向きには)継承されていない(本は出てるけど)。
 なので、この線も難しい・・・

ってことで、革命が起きても、その後が難しい(これは暗殺も同じ)



 ただし、1点だけ、ありえないこともないことがある。

 ウクライナにクーデターがおこる可能性は0ではない。

 ゼレンスキー氏に反対する人がいて、この人がクーデターを起こし、親ロ派の政権を作る。そのクーデターのさなか、バイデンさんの手下が、ゼレンスキーさんを助け出し、NATO内に亡命政府を作った場合。

 この場合、キエフの人たちはどうなるかはプーチンさんと、現場の人たち次第になるが、ありえるかどうかといえば、ありえなくはない。
(今の日本の情報ではないが、もしかすると、現地ウクライナでは、一枚板ではない可能性はある。ロシアはどう考えても一枚板では”なさそう”だけど)




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