このブログで、要求仕様書について、あんまり取り上げていないので、今日はその話。
きのう、そんなわけて、要求仕様書についての、市場調査??をしてたら、はてなに、「要求仕様書の書き方サンプルって、どこにありますか?」とあった。
で、書き方サンプル、昔は、情報処理試験のテキストの中にあったのよ。で、いまは、要求仕様書のサンプルの本が出てるんだけど、今の話をする前に、まずは、その情報処理試験のテキストにでていた、要求仕様書の話。
情報処理試験が、第一種、第二種とかいう感じだった時代、CAIT(中央情報教育研究所)が、情報処理試験のテキストをだした。
その中の一冊
「第一種共通テキスト 15 応用システム開発技術」
ISBN 4 -89078-452-7
のなかに、要求仕様書をはじめ、外部設計、詳細設計で書く、各種のドキュメントと、その書き方が書いてある(ちなみに、これとプロダクションエンジニアテキストの上下、アプリケーションエンジニアテキストを合わせると、一通りのドキュメントの雛形ができると思う)。
で、要求仕様書は、その第一種共通テキスト15 の110ページが目次、それぞれの内容が、111ページから123ページまでにある。
内容を書いてしまうと、著作権違反になりそうなので(インスパイアされたといえばOK?)、まあ、引用として、110ページの見出し(目次)だけ書くと、こんなかんじ
・システム開発の必要性
・システムの目的、目標と達成課題
・システム機能
・情報要件
・システム構成
・安全性、信頼性、性能要件
・費用対効果
・システム移行、運用、保守要件
・開発スケジュールと工数
・外部設計指標
で、昔、システムの業界では、こんなかんじで、仕様書雛形の見本みたいなのができ、情報処理試験の勉強をすることで、それがわかっちゃったりした。
なので、昔は、情報処理試験のお勉強というのは、ちゃんとテキストを読んでやれば、意味あったんだよ。なんたって、はてなで、質問する人がいるくらいなんだから。。
ただ、その後、オブジェクト指向などがでてきて、この仕様書なんかは、まったく無視されるようになってきた。そして、オブジェクト指向のコンサルなんかが、はばをきかせて、要求分析は、こうだとやってしまい、若手は、それに乗った。その一方で、構造化分析を主張する人たちの要求分析方法っていうのもあるわけで、これも、こーあるべきと主張した。
この構造化分析とオブジェクト指向は、まさに神々の争いで、そのうち、神学論争になっていくわけだ。細かく流派がわかれ、統合したりして、難しい用語を使い、他人と差別化する。その結果、身内の人間を作業員・ワーカーさんと差別化し、馬鹿にしているうちは、よかったんだけど、ユーザー自体にも???となってしまい、わけわかんなくなってしまった。
さらにさらに、事態を悪化させたのは、このオブジェクト指向も、構造化分析も、機能要件分析はできるんだけど、非機能要件抽出の枠組みや、費用対効果を導き出す部分はない。。。
。。。やばくなりそうな話なんで、このへんでやめる
で、今、要求仕様書の業界コンセンサスというと、違ったものになっている(そんなもん、ねーよ!と主張するかもしんないんだけど、売れてる本をみると、みんな、ある規約を基に書いてるの気がする)。
情報処理試験自体も、いま、テキストってないんじゃないかなー??あるのかなあ??
で、上にかいた、ある規約なんだけど、これが、IEEE Std 830-1998なんだけど。。。
休み中、このブログを見てくれる人がすくないんで、休み明けに「覚えていれば」かきますね。