遊民ヤギ爺

俳句と映画のゆうゆう散歩

邯鄲(カンタン)

2018-09-18 15:30:05 | 日記
平成30年9月18日(火)

邯鄲 : カンタン



コオロギ科の昆虫、体調15mm程の細長の
小さな蟋蟀。 淡黄緑色(葉の色、保護色)
前翅は半透明、後翅は畳んで尾状に前翅外に
突出する。 触覚は体長の3倍くらい在る。
草叢で「ル・ル・ル・・」と単調な音色で
切れ目なく鳴き、集団で鳴き続ける。
その幽かに夢を見る様な声音のゆえ、中国
戦国時代の趙の都、邯鄲に伝わる故事の
「邯鄲の夢」を思わせる事からその名が付
いたといわれている。


「その鳴き声があまりにも美しく、聞く者
は贅沢な夢の世界に遊ぶ様な気分になる。
泣き出すと、”フョロ・フョロ・フョロ・
フョロ”と途切れずに長く鳴き続けます。
・・・」 (川崎展宏著:四季の詞より、)

常会の準備のため、公園の中に在る集会所
へ向かう途中、余りの草茫茫の中に時折、
小さな虫が翅つのを見て、一瞬立ち止まり
暫し、草叢を覗き込んでいると、草色と
同色の小さな虫が葉に乗っている。
「邯鄲」を見つける、、、
日中は葉の上でじっとして草の揺れるに
任せ、、、、


夜、辺りが暗くなり静まると、、、
耳をすませば、草叢の彼方此方に邯鄲が
集団で、、私には ル・ル・ル・ル・・
と聞こえて、、、、


今日の1句

邯鄲の声ささやかす夜蔭かな   ヤギ爺