令和4年10月5日(水)
蓑 虫 : みのむし、鬼の子

ミノガ科の蛾の幼虫で、樹木の枝や葉を糸で綴ってその中に
潜み、蓑を背負うような形をしている。

袋の中で蛹(さなぎ)により、次いで成虫(ミノガ)となる。
雄は成虫でも無翅と同様、袋に棲む。秋に蓑を作り秋の季語。
袋は丈夫で、財布などの材料とした。
木の枝に付着したまま越冬する。街路樹に何時もユーモラス
姿をゆらゆらさせ、風に吹かれる様は興味深い。


天気の良い日等は顔を覗かせたり、蓑から這い出て移動する
姿を見つけることもある。


蓑虫の種類は「オオミノガ」「シバミノが」「チャミノガ」
等の21種を数える。その種類に依って蓑にする材料や大き
さが異なるといわれる。
蓑虫を「鬼の子」という異称があるが、枕草子の中の「蓑虫
いとあはれなり。鬼のうみたりければ、、、、、、」という
記述から「鬼の子」と呼ばれるようになったと云われる。
ミノムシの糸は蜘蛛の糸よりも強靭であるという、結果が生
体分野で科学的に示され、日本の「興和と農研機工」では、
ミノムシの糸を大量に採り出し工業製品に使う技術を開発し
たと発表した。
以前、子供の遊びとして「毛糸屑や細かく刻んだ色紙の中に
蓑から取り除いた幼虫を入れると、色鮮やかな蓑を作り上げ
る」という話を聞いたことがある。正にこれが実証された様
で、何だか嬉しくなってきた、、、、、。

今日の1句
鬼の子の風のなす儘遊びをり ヤギ爺