「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

 京都・奈良を中心に古刹・名刹や「花の詩」等の紹介。花や風景写真、オリジナルの詩、カラオケ歌唱など掲載しています。

「十輪寺」(じゅうりんじ)

2006年06月14日 18時44分03秒 | 古都逍遥「京都篇」
 平安時代の歌人で「伊勢物語」の主人公在原業平がその晩年晩年に隠棲し、塩焼きの風流を楽しんだと伝えられる、当地「小塩」の地名はこの故事に由来している。境内の裏山に業平墓、塩竈の跡、飛地境内に汐汲池がある。

 「大原や小塩の山も  けふこそは 神代のことも  思ひ出づらめ」

 秋ともなれば古木の業平紅葉が境内一面を染め、鳳凰が羽を広げているかと見まがうほどである。 洛西の大原野を善峯寺に向かって緩やかな小道を登っていくと人目につきにくい楓の杜に囲まれてひっそりと佇む十輪寺(通称業平寺)。嘉祥3年(850)文徳天皇の御后染殿皇后(藤原明子)の世継誕生を祈願し、その願いがかない、後の清和天皇が誕生した。このことから文徳天皇勅願所となった。その後、藤原北家(花山院家)が帰依し、一統の菩提寺となった。 
 
 創建当時の本堂は応仁の乱で焼失し、寛延3年(1750)に再建された。美しいカーブを描く屋根は鳳輦形という御輿を型どった大変珍しく一見の価値がある。また、内部の天井の彫刻にも独特の意匠が施され文化財に指定されている。 小庭園は三方普感の庭と称し、寛延3年に右大臣藤原常雅公が本堂を再興した折に造成したもので、高廊下、茶室、業平御殿の3ヶ所から形を変えて見ることができ、「心の庭」として地元の人々から親しまれている。 
 春は業平桜が鳳輦形屋根を覆い、秋はオレンジ色の業平紅葉が土塀を彩る。紫陽花の時期もよく、四季折々を楽しませてくれる。

 交通:阪急京都線、東向日駅から阪急バス小塩行、小塩下車。

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