「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

 京都・奈良を中心に古刹・名刹や「花の詩」等の紹介。花や風景写真、オリジナルの詩、カラオケ歌唱など掲載しています。

「実相院」(じっそういん)

2006年06月15日 11時01分12秒 | 古都逍遥「京都篇」
 天然記念物に指定されている「モリアオガエル」が生息していると聞いて、愛車を走らせて出かけた。もちろん、取材に行った初春の時期では、モリアオガエルなど見られるものではないと分かっていたが、保護地区以外ではめったに見ることができない貴重な蛙であることから、その存在を確かめておきたいという気持ちもあった。と同時に洛北のさらに奥地にある「実相院」は格式のある門跡寺院であり、明治維新に活躍した岩倉具視の幽棲別邸も近くにある。
 ここを訪ねたのは、久しぶりであった。四季の写真を撮りにきた頃は、モリアオガエルの存在など知る由もなかった。

 実相院は寛喜元年(1229)に洛中の今出川に創建され、大納言鷹司兼基の子静基僧正をその開基とした。現在地に移築されたのは応永18年(1411)。その前身である実相房は園城寺(三井寺)内にあるとされている。書院前の石庭は竜安寺を思わせる見事なもので、比叡山系を望む借景は雄大である。この庭の池にモリアオガエルがいるという。特に私の目を引いたのが、狩野永敬をはじめとする狩野派の124面にもおよぶ見事な襖絵が圧巻であった。現在、修復中のものがあり全てを鑑賞することができなかった。現基から辿れば千年もの歴史をもつ実相院は、格式の高い文化遺産が豊富にあり、古びた院内のそこかしこに見ることができる。

 春は紅糸枝垂桜、秋は石庭を覆う紅葉が自然と溶け合い、訪れる我々をしっとりと包み込んでくれる世界がここにある。テレビCMの背景としても使われていた。

 交通:叡山電鉄岩倉駅より徒歩15分。地下鉄北大路駅前から市バス28で約20分。

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