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大梅山「長福寺」(ちょうふくじ)

2008年04月23日 07時48分51秒 | 古都逍遥「京都篇」
 「長福寺」は、平安時代末期の仁安4年(1169)月林普光大幢国師により天台宗寺門として開山、尼の真理によって開基されたとある。尼寺とは言え、すでに相当の大寺であったようで、寺縁起には、開発領主梅津の財力によるものと推察されている。

 鎌倉時代後期になって寺領紛争のため寺運が傾いたが、南北朝に入り、梅津左衛門尉清景が月林国師に傾倒し、師を招いて禅刹とした。花園上皇(在位1308-18)は備中の園東庄を寄進、貞和2年(1346)同寺に臨幸され、さらに崇光上皇(在位1348-51)の御幸もあり、北朝方の寺として全盛期を迎えるが、応仁の乱(1467-77)で一時荒廃した。しかし、山名宗全により再興、明治の廃仏棄釈まで大寺を誇っていた。

 元禄8年(1695)に再建された仏殿は今も威容を誇り、正面七間、側面五間、入母屋の大屋根に下層の屋根と、二層の屋根が木立を抜いて堂々の大寺ぶりを見せている。
 寺宝として、国宝として花園天皇像―豪信筆、古林清茂墨蹟月林道号があり、重要文化財として、石造長福寺宝塔、花園天皇宸翰御消息一幅、月林道皎禅師送行文一幅など。この他、山岡鉄舟筆隷書額など多数保存されている。

 所在地:京都市右京区梅津中村町36。
 交通:JR京都駅より市バス「長福寺道」下車徒歩約3分。

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