『山眠る 比叡の麓の 詩仙堂
たれを偲ぶや 白き山茶花』(HIDE)
石川丈山は武人の人であったが、33歳の時、比叡山の麓、一乗村に庵を造り隠居の身となった。この庵が詩仙堂である。
一乗寺下り松の辻からなだらかな坂を登っていくと、やがて山茶花の木の茂みに簡素な門が現れる。冬の初めになると、この山茶花が白い花をつけ雪をかぶったように竹門を覆う。『花まれに 白山茶花の 月夜かな』この句は、原 石鼎(せきてい)の作で、月の照らす山茶花の木に一輪二輪、白い花が見える。白い花びらにさす冬の月の光が清らかな様を詠んだ。
丈山は、この山茶花の風情をこよなく愛し、90歳で亡くなるまで、この木を見ながら暮らしたという。
『山茶花の 散りしばかりや 石の上』
小寺敬子(よしこ)
『山茶花は 漱石の花 一枝折る』
草間時彦
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